米ラスベガスにおいて、世紀のスーパーマッチWBAスーパー・WBC・WBO世界ウェルター級王座統一戦「マニー・パッキャオ VS フロイド・メイウェザー」が開催され、判定 3-0 ( 116-112 ×2 , 118-110 ) の結果、メイウェザーが王座統一を果たした。
判定結果は、大差といっても過言ではない点差になってしまったが、映像で見た限り、メイウェザーにとって、点差ほどイージーな試合ではなかったと思う。
試合の序盤〜中盤にかけては、パッキャオの有効打に、メイウェザーが足を止めるシーンもあったし、前に出るパッキャオに対し、リーチを活かし、アウトサイドから回ってくるメイウェザーでは、見た感じの印象はメイウェザーに不利だったハズだ。
しかし、「有効打を受けてもパッキャオにペースを渡さず、ヒットを重ねた」という点においては、メイウェザーが試合をコントロールしていたとも言えるだろう。
中盤には優劣付けがたいラウンドもあったしそこでは、「巧みな試合運び」 や 「類まれななディフェンステクニック」 が評価されて、このような判定結果になったのだと思う。
ボクシングの判定基準は、
○クリーンヒット
与えたダメージによって優劣をつける
○アグレッシブ
積極的な攻勢によって優劣をつける
○リングジェネラルシップ
試合の主導権によって優劣をつける
○ディフェンス
ディフェンス・テクニックによって優劣をつける
大雑把にこんな基準となっている。
これらを踏まえた上で試合を振り返り総括すると、「メイウェザーが、パッキャオの攻勢をディフェンス・テクニックでいなし、試合を有利に運んだ」 と、表現することができるから、個人的には 「メイウェザーの勝利」 という結果には不満はない。
おそらく、多くの人が不満を持っているのは、オイラと同じく 「大差の判定結果」 にあるのだろう。特に、 118-110 というジャッジには、大きな不満がある。
これでは、パッキャオが優勢だったのは、2R , 12R だけだったということになってしまう。この試合は、そんな単純なものではなかった。
ボクシングをひと言で表現するなら、「打たれずに打つ技術を競う競技」 だ。
だから、優れたディフェンステクニックを持ったメイウェザーが勝つのはいい。実際に、それに相応しい技術はあった。
しかし、いくらジャッジの嗜好あるとは言え、判定結果の発表に、会場から大きなブーイングがおこるようなジャッジはおかしいしと思う。
こうしたことで、試合に不満はなくても、結果に不満が残ってしまうのは、凄く不幸なことだ。