頂き女子りりちゃんへの判決は、妥当?重すぎ?
"頂き女子りりちゃん" を自称し、知人男性などから 計 1億5,000万円をだまし取った罪などに問われていた 25歳の女に、懲役 9年、罰金800万円の判決が言い渡されました。
"頂き女子りりちゃん"とは
パパ活女子のカリスマとして SNS などで人気を博していたようです。
自分が儲けた手口をマニュアルとして販売もしていました。
風俗店やパパ活で知り合った男性顧客に対し、詐欺を働き、その所得を納税しなかったことで、詐欺、所得税法違反などで起訴されていましたが、この度、懲役 9年、罰金 800万円の判決が言い渡されました。
他メディアが報じるところでは、幼少期に虐待を受けており、特殊な環境下で育ったという情報も伝えられています。
どんな罪を犯したのか
・詐欺罪=人を騙し、他人の利益や資産を得ると、10年以下の懲役が課される。
他人を騙し、1億5,000万円もの大金を奪ったため、非常に悪質とされている。
※検察の求刑 懲役13年、罰金1,200万円
・所得税法違反=所得を得たのに申告、納税を行わなかった場合、10年以下の懲役または、1,000万円以下の罰金、もしくはその併科
1億5,000万円の所得があったが申告しなかった。
脱税額は、4,000万円と報じられており、その金額の多さから悪質とされている。
この事件によって、パパ活で得たお金は、贈与ではなく所得となること、犯罪で得たお金でも申告が必要ということが鮮明となった。
・詐欺ほう助=詐欺の幇助犯=犯罪マニュアルを販売し、詐欺の手助けをした
犯罪を助長する行為なので、詐欺ほう助も適用されている。
それぞれの罪状で考えると、最も重い部類なので、ともすると「重すぎない?」と受け取る方もいらっしゃるかもしれない。
しかし、それぞれ単体ではなく、3件合わせての判決と考えると、決して重くはなく、妥当な判決なのかな?と思います。
犯行動機
動機はシンプルで「ホストに貢いだ」とのこと。
報道では、逮捕時の所持金は 1万円ほどだったともある。
そのホストは、女が貢いだ金の出元が詐欺によるものと知っていたので、こちらも逮捕されています。
この事件に思うこと
無知の罪の重さってこういうことなんだね...。
ぼくは妥当な判決だと思うけど、重いと感じる方も多いだろう。
だって、仮に、これがわが身だったとしたら、重すぎだろ!とは感じるから。あくまで、客観的に見ると妥当じゃね?ってことでお願いします...。
幼少期の家庭環境が悪かったことは同情するけど、それと犯罪を働いたことはあまり関係ないかな。
「他人からお金をだまし取るのは犯罪」というのは常識で、「幼い頃から両親主導で詐欺を働いていた」などの特殊事例でもないみたいだし。
ただ、モラル、経済観念などが形成される機会に恵まれなかったのは不幸なことだとは思う。
普通、得られたお金のやりくりの内で生活するものだし、お金が少ないときは我慢するよね?決して他人のお金をだまし取るようなこと (パパ活のことではなく詐欺のこと) はしないだろう。
この事件で言われているのは、「私たちは買われた」的な性被害の問題とは別で、これは、それを悪用した悪質な詐欺なので、間違えないで欲しい。
あと「もらったお金だから税金とか関係ないっしょ」という考えは、ぶっちゃけ、そう考える人は多いと思う。パパ活でお金を稼いでも、申告する人は極わずかだろう「だってもらったんだもん。お小遣いだから」的な。
思い返してみると、学校教育では「納税は国民の義務」と教わるが、じゃあ何をしたら納税するのか?みたいな説明は詳しくしないし、それを学ぶ機会も乏しい。だから、生活に密接するところは、ちゃんと義務教育で教えた方がいい。
今回、パパ活で得た収入が所得税の課税対象となることがハッキリしたので、そういう意味では有用な出来事だったとも言える。