10月5日、格闘技イベント「Fight Club.2」での試合を予定している、格闘家 木村フィリップ・ミノル選手が、大麻所持容疑で逮捕されたとのこと。
木村選手といえば、RIZIN にて、ドーピング違反騒動があったばかりの選手で、実際に罰金と半年の出場停止処分を受けた経緯があります。
その影響で、「KNOCK OUT」、「巌流島」での対戦結果が、ノーコンテストとなっており、改めて、日本格闘技シーンにおけるドーピング検査へ、一石と投じる結果となりました。
その後、ドーピング検査によって完全陰性となり、試合に出場していたのですが、更に悪い結果となってしまいました。
日本という社会は、落伍者に厳しい世界ですが、木村選手は、周囲の方々の尽力もあり、ドロップ・アウトせずに、シーンに復帰できました。
なのに、違法薬物の所持容疑で逮捕。それも、イベントの前々日というタイミングで。再起を信じて応援してくれているファンにどう詫びるのだろうか。
彼を信じた方々が不憫でなりません。
マリファナを常用している格闘技選手といえば、2020年にエキシビジョンを行った Mike Tyson がいます。
彼も試合に際してドーピング検査を受けました。しかし、その禁止薬物の項目に、マリファナは含まれていませんでした。
更に、試合の地であったカリフォルニア州では、マリファナの娯楽用途も合法です。
なので、Mike Tyson は試合に出場できたのです。
一方、木村選手の場合です。
日本では、危険薬物として規制されているので、Mike Tyson のケースとは比べることはできません。
「大麻所持が違法」これは日本の社会通念どころか、法律に明記されているので、「海外では合法だ」は通じません。
法律で禁止されているのですから、当然、試合でも使うことはできません。よって、ドーピングでも禁止薬物として指定されているでしょう。
「Fight Club.2」の開催記者会見において、木村選手と、対戦相手である YA-MAN 選手へのインタビューがありました。
その動画を紹介します。
YA-MAN 選手の「木村選手を信頼しているので、ドーピング検査はしない」という言葉がむなしい。
木村選手は、負のスパイラルに陥っているのかもしれないけれど、厚意に後ろ足で砂をかけるような行為が続くと、どうしても厳しくなってしまうよね。
木村選手がドロップ・アウトしないよう、フォローするのは大事だけど、ルール違反を何度も繰り返す選手に、何度もチャンスがあたえられるのは、それはそれでフェアではないと感じてしまう。
木村選手は、まず、しっかり罪を償い、リハビリに励んで欲しい。試合直前に大麻補充とか、これ、もう常用してるってことでしょうから...。
この機会に、日本格闘技シーンにおけるフェアネスというものを、しっかり構築してほしいと思う出来事でした。