こーれ、矛盾っす。
タイトル:
ボクシング 世界バンタム級10回戦
開催場所:
6月8日(日) / 東京 / 有明コロシアム
公演公式:
☆ 中谷 潤人 (Nakatani Junto)
戦績:31戦 31勝 0敗 24KO
獲得タイトル一覧
WBO世界フライ級王座
WBO世界スーパーフライ級王座
※主要団体のみ、ローカル、暫定王座は省略
年 齢:27歳
身 長:173cm
リーチ:174cm
スタイル:サウスポー
6R 終了時 TKO
★ 西田 凌佑 (Nishida Ryousuke)
戦績:11戦 10勝 1敗 2KO
獲得タイトル一覧
年 齢:28歳身 長:170cm
リーチ:173cm
スタイル:サウスポー
日本人王者同士が、互いの団体のベルトを賭けて激突!
両者の意地がぶつかり、激しく打ち合う展開に!
ディフェンスに定評のある西田選手に対し、中谷選手は、1R も序盤から強打を振るいます。
中谷選手って、もっと相手をよく見て、出方に合わせて試合を組み立てるって印象だったので、正直、強引すぎない?ってびっくりしました。
強振すればするだけスタミナを消費するので、強打の空振りが増えるようだと、この試合、中谷選手は危ないかも。そう思ったんですが、なんと、西田選手は打ち合いに応じたんですよね。
西田選手、Emmanuel Rodriguez 選手との大一番こそ、お互いゆずらない打ち合いになりましたが、本来のスタイルは、冷静に相手を観察し、いなしつつリズムを作って行く選手だと思っていたので、まさかの展開でした。
ただ、先に仕掛けたのは中谷選手だったんで、それも、試合のペースがどうなる?みたいな駆け引きもなく、奇襲ともいえるタイミングだったので、西田選手は面食らったように見えました。
中谷選手の勢いは、受けた腕ごとぶっこわしたらぁ!って感じの気迫があり、それは、グローブで打ち付ける鈍い音の大きさからも感じることができたと思います。
序盤は、中谷選手の奇襲が効いて、有利に進めることができたと思います。
時間が経つにつれ、西田選手も落ち着きをとりもどし、反撃の機会を多くみるようになりました。
お互い、角を突き合わせるような距離での攻防が多かったですが、西田選手が放つボディ・ブローも効果的にヒットするようになり、次第に西田選手のペースになるのかな?という雰囲気もありました。
中谷選手は、序盤からとにかく強振ってイメージ。
もちろん、ずっと強振していたわけでなく、距離をつぶしたり、クリンチ・ワークを利用して緩急をつけたり。
こうした際の離れ際、両者の腕が絡むことが多かったので、腕にダメージがある西田選手、ちょっと危ないんじゃ?と感じることもありました。
ペースを取り戻しつつあった西田選手ですが、5R には、偶然のバッティングにより、右目が腫れたことで、視界がふさがれてしまい、さらに、6R、強打を受け続けた右腕にもアクシデントがあったのか、極端に手数が減ってしまいます。
結果、6R 終了時の TKO で、中谷選手が勝利を収めました。
打ち合いになるという予想の中、最強の矛が、最強の防御をブチ壊すという、衝撃的な結末は、想像をはるかに超えたインパクトがありました。
試合後、SNS の投稿では、クリンチ・ワークの時に腕をひっかけて脱臼させたんじゃ?みたいな投稿を見かけましたが、この脱臼は、中谷選手の強打を腕や肩で受け続けた結果、肩が派内されてしまったって感じだと思います。
西田選手は、これからという矢先負傷が続くというアンラッキーに見舞われてしまい、相当、無念だったことでしょう。
ガードの上からでも、しっかり効かせるパンチを打てる中谷選手のパンチ力、おろるべし。ですね。