GN'R の物販に並んでるときに観た。
タイトル:
ボクシング 2025 4団体統一世界スーパー・バンタム級タイトル・マッチ
開催場所:
5月5日(祝・月) / 米国 / ティー・モバイル・アリーナ
公演公式:
☆ 井上 尚弥 (Naoya Inoue)
戦績:30戦 30勝 0敗 27KO
獲得タイトル一覧
WBO世界スーパーフライ級王座
※主要団体のみ、ローカル、暫定王座は省略
年 齢:32歳
身 長:165cm
リーチ:171cm
スタイル:オーソドックス
8R 0:45 KO
★ Ramon Cardenas (ラモン・カルデナス )
戦績:28戦 26勝 2敗 14KO
年 齢:29歳
身 長:165cm
リーチ:170cm
スタイル:オーソドックス
「4団体統一戦」という見出しから考えると、対戦相手の名前を聞いて、これまでの対戦相手と比べてしまい、「今回も楽勝やろ」と楽観視していた方は多かったのではないでしょうか?
試合を振り返ると、まあ、実際にそうでしたが、序盤にダウンを奪われる展開があり、思わぬ展開にギョッとした方は多かったと思います。
問題のダウン・シーンは、2 ラウンド終盤にあったコーナー付近での攻防で、下がる Cardenas 選手を追い込もうと、左フックを打った井上選手でしたが、そこに Cardenas 選手の強烈な左フックが炸裂してしまい、ダウンを喫してしまいました。
ここは Cardenas 選手が、井上選手の攻防の切り替えの一瞬の隙をついたんだと思います。また、足が揃っていたこともあったと思います。
ダウン後の井上選手は、Luis Nery 戦の時のように、すぐには立たず、10カウントを最大限に活用し、コンディションを整えて試合復帰。ホント状況が良く見えていますね。
もし、ノーダメージをアピールするために素早く立っていたら、ラウンド終了のゴング前に、無駄にパンチをもらっていたかもしれません。
思えば、Luis Nery 戦も、被弾したのは似たシチュエーションでした。これは、Carnades 陣営が、井上尚弥というモンスターを、相当研究し、対策を練ってこの試合に臨んだということが、大変良くわかる出来事だったと感じました。
3 ラウンドになると、勢いに乗った Carnades 選手が攻勢を強めます。
このラウンドにも、対策していたとおり、パンチの終わり際や離れ際にカウンターの左フックを重ねます。しかし、ダウンを奪ったときのような慎重さは無く、ダウンを奪ってやろうという空回りが見えてきたように感じました。
一方の井上選手は、基本に立ち返ったかのように、丁寧にリード・ブローをあて、自分の調子を確認し、接近戦でのコンビネーションを当てていきます。
4 ラウンド中盤くらいまでは、Carnades 選手も打ち合おうと食らいついてきましたが、その後は明確に劣勢となっていきます。6 ラウンドには、ロープを背負い、パンチを受けてしまいます、特に、井上選手が仕留めに来たラッシュを受けてしまったのは、この試合を決定づける出来事だったと思います。しかし、Carnades 選手が、そのラッシュを根性で凌いだシーンは、手に汗を握り、思わず応援したくなる、ある意味、感動的なシーンでした。
7 ラウンド、Carnades 選手は、気力で立ち向かい、ラッシュ疲れから回復しきっていないであろう井上選手に接近戦を挑みます。体を預けてのボディ・ブローは、確実にダメージを与えているハズでした。
しかし、そこで試合は決まっていたんですね。
回復した井上選手にパンチを重ねられると、Carnades 選手には、それを耐える力はなくなっていました。崩れるようにダウンし、試合終了となりました。
TKO シーンではありましたが、派手なフィニッシュ・ブローが炸裂したわけではないので、呆気にとられた方がいらっしゃるかもしれません。
でも、本当に、あれ以上は無理だったと思います。仮に立ったとしても、セコンドはタオルを投入したでしょう。
最後まで諦めなかった Carnades 選手に、惜しみない拍手を贈ります。
試合後のインタビューで、中谷潤人選手との対戦を、来年 5月くらいと言及していました。
この試合前までは、今日、この試合は、それまでの調整なのかも?って気もしましたが、井上選手陣営は、ちゃんと強い相手を選んでいることがわかる良い試合だったと思います。
井上選手、防衛おめでとうございます。