こーれ、精密機械っす。
タイトル:
ボクシング 世界バンタム級10回戦
開催場所:
6月8日(日) / 東京 / 有明コロシアム
公演公式:
☆ 那須川 天心 (Nasukawa Tenshin)
戦績:6戦 6勝 0敗 2KO
ランキング
年 齢:26歳身 長:165cm
リーチ:177cm
スタイル:サウスポー
10R 判定 (99-91 / 99-91 / 100-90)
★ Victor Santillan (ビクター・サンティリャン)
戦績:16戦 14勝 2敗 5KO
ランギング
年 齢:29歳身 長:165cm
リーチ:165cm
スタイル:サウスポー
キックボクシングから転向してきた那須川天心のボクシング6戦目は、早くもタイトル・マッチ前哨戦と目される大一番に。
対戦相手の Victor Sntillan 選手は、アマチュアで200勝25敗という戦績を積む、歴戦の選手。1階級上のスーパー・バンタム級で戦うことが多く、さらにサウスポーということもあり、ボクサー那須川天心の試金石として選ばれたっぽい雰囲気を感じました。
試合巧者であることから、那須川選手の苦戦が予想されていました...
...が、しかし、試合が始まると、最序盤から距離を見切られ、あらゆる距離で翻弄される Santillan 選手の姿がありました。
那須川選手のジャブが一方的に当たる展開に。
Santiallan 選手も歴戦のツワモノなので、ボディー・ワークも巧みに、フェイントを織り交ぜるなど試行錯誤しますが、那須川選手の方が上手で、全くと言っていいほど有効打を与えられません。それどころか、有利な展開すら見いだせず、ラウンドが進んでいきます。
サウスポーに構えた那須川選手は、よく相手を見、まるでボクシングのお手本にように、的確にリードブローを当て、コンビネーションに繋いでいきます。
接近してのステップは、鋭く、キレがあり、那須川選手のコンディションが良いことが良くわかりました。
打ち合いでのディフェンス技術も高く、4R に偶然のバッティングから左まぶたを軽くカットこそしましたが、そのことで浮足立つことなど無く、その後は、全く危なげなく Santillan 選手を完封しました。
試合では、かえる飛びアッパーなど、トリッキーな動きもあり、キック・ボクシング時代のような、試合にエンタメ要素を加えるような要素もありましたが、完璧に動きを掴んで繰り出された動きなので、スリリングな展開はひとつもありませんでした。
結果、試合は、大差判定で、那須川選手が勝利をおさめ、11月と目されるタイトルマッチへ、コマを進めました。
那須川選手の試合は、こども声援が多くていいですね。
試合内容は、Santillan 選手になにもさせず完封した内容でしたが、熱い声援があり、ヒロイックな雰囲気がありました。
那須川選手、1試合ごとにボクシングに馴染んでいってますね。
何試合か前までは、まだべた足気味で、足さばきは上手でしたが、ボクサーのそれっぽくはなかったんですよね。ガード固め、パンチをガードするという防御を選択していたように記憶しています。
この試合では、華麗なステップを魅せ、ボクサー那須川天心としての完成度の高さを披露してくれました。
また、冷静に相手を観察し、機械のように冷静に相手の弱点を突く非情さもみせていましたよね。
那須川選手本人は、KO できなかったことが不満のようでしたが、世界前哨戦としては、満点じゃなですかね...。
この試合を見て、那須川天心がダウンするシーン、ちょっとイメージできなくなりました。