でゅら~の暇つぶし

音楽情報を中心に、さまざまな情報をとりまとめるブログです。

【歌詞・意訳】SLAYER "ANGEL OF DEATH" (2026.08.15更新)

 ついに SLAYER 最後の来日公演だ。

 そう思ったらいてもたってもいられなくなって、つい、意訳してしまったんだ。

 今は亡き Jeff Hanneman 作、この世に顕現した地獄の凄惨さを表現した曲だよ。

 

 
www.youtube.com



 

 

タイトル:Angel of Death

作詞:Jeff Hanneman 

作曲:Jeff Hanneman 

収録アルバム:Reign in Blood 

Auschwitz, the meaning of pain 

The way that I want you to die 

Slow death, immense decay 

Showers that cleanse you of your life 

Forced in like cattle, you run 

Stripped of your life's worth 

Human mice, for the Angel of Death 

Four hundred thousand more to die 


Angel of Death

Monarch to the kingdom of the dead 


Sadistic, surgeon of demise

Sadist of the noblest blood 

Destroying without mercy 

To benefit the Aryan race 

Surgery with no anesthesia 

Feel the knife pierce you intensely 

Inferior, no use to mankind 

Strapped down screaming out to die 


Angel of Death

Monarch to the kingdom of the dead 

Infamous butcher 

Angel of Death 


Pumped with fluid, inside your brain

Pressure in your skull begins pushing through your eyes 

Burning flesh drips away 

Test of heat burns your skin, your mind starts to boil 

Frigid cold, cracks your limbs 

How long can you last in this frozen water burial? 

Sewn together, joining heads 

Just a matter of time 'til you rip yourselves apart 

Millions laid out in their crowded tombs 

Sickening ways to achieve the holocaust 


Seas of blood, bury life

Smell your death as it burns deep inside of you 

Abacinate, eyes that bleed 

Praying for the end of your wide awake nightmare 

Wings of pain reach out for you 

His face of death staring down, your blood's running cold 

Injecting cells, dying eyes 

Feeding on the screams of the mutant he's creating 

Pathetic harmless victims left to die 

Rancid Angel of Death flying free 


Angel of Death

Monarch to the kingdom of the dead 

Infamous butcher 

Angel of Death 

Angel of Death

 

f:id:deulah2002:20210412201830p:plain

SLAYER / REIGN IN BLOOD / slayer.net

 

 

 

 

Angel of Death 意訳 


あああああああああああああ! 

ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"! 


アウシュヴィッツ強制収容所...それは、この世に顕現した地獄を意味し、そこでは、ありとあらゆる「苦痛」が生み出される。 

 

ヨーゼフ・メンゲレ「このモルモットはどのような人体実験にかけようか。」 

「少量の薬物を投与し続け、致死量はどれくらいか調べようか?」 

「投与した薬物によって、死体が腐敗するまで、どれくらいかかるかも調べよう。」 


新たなる生贄が収容所に送られてくる。

メンゲレは陣頭にたち、囚人の選別を行った。 

ある者は人体実験へ。また、ある者は、重労働へ。 

...どちらの役にもたたないと判断された者は、「シャワー室」と呼ばれる部屋へ集められ、毒ガスの効能実験にかけられることとなる。 

ガス室へ押し込められる様は、囚人服の縞模様もあいまって、屠殺前の牛のようだったと言われた。 

ここに収容された囚人たちは、生殺与奪のすべてをヨーゼフ・メンゲレに握られ、そのことごとくが死に絶えた。 

このことから、彼は "死の天使" と呼ばれるようになる。 


アウシュヴィッツ強制収容所。そこは、死の天使が支配する死者の王国...


ヨーゼフ・メンゲレは、加虐性愛者であり、人に死をもたらす医者である。

その様から「最も高貴な血が流れる悪魔」と呼ぶ者もいる。 

彼はひたすら人体実験を続ける。一切の妥協を許さず。 

すべては、アーリア人至上主義のために。 

彼は、アーリア人以外は人とみなさない。 

ゆえに、囚人たちは「モルモット」と呼ばれる。 

モルモットであるから、人と同じように麻酔にかけられることもなく、生きながらにして切り刻まれる。泣き叫びながら。 


死の天使...

ここでは彼が全てであり、逆らうことは許されない。 


-頭部液体注入実験-

頭部や脳に様々な化学物質・細菌・致死性薬品を注入され、内圧で眼球が押し出されるほどの苦痛に苛まれる。

 

-マスタードガス実験-

マスタードガスを浴びせ、人為的に肌を焼かれる。

繰り返し肌を焼かれる様に、実験参加者はことごとく正気を失った。 


-低温実験-

低温環境でどれだけ耐えられるか? 

文字通り、凍てつくような寒さに苛まれ、気を失っては蘇生され、死ぬまで繰り返される。 


-結合双生児実験-

双子の体を縫い合わせ、人為的にシャム双生児をつくる狂気の実験。 

まもなく双子は亡くなった。 


-骨・筋肉などの移植実験-

生きながらにして、体を切り刻まれる。

 

悪意で塗り固めたかのような、様々な実験が繰り返された。

犠牲者は、墓穴ともよべない粗末な穴に遺棄される。 

このような唾棄すべき大量虐殺が行われた。 

 

血の海に沈む亡骸。 

死体が燃える。その臭いは収容所全体を覆うほど充満している。

それに、死を感じる収容者は多いという。「次は自分の番か」と。 

焼け火箸を突きつけられる拷問によって、失明してしまった囚人は、灼かれ血が流れ続ける目を閉じ、いっそ正気を失えればと、ただ祈る。 

ただ祈る。それすら死の天使は許さない。 

冷酷に囚人たちを選別し、人体実験にかけてゆく。 

選別された者は、「それだけはやめてくれ!」と泣き叫ぶ。 

人為的にバクテリアに感染させられ、抗菌剤の臨床実験に使われる。

罪もなき収容者が、ここで死に至る。 

ヨーゼフ・メンゲレは、息をするかのように死をばら撒く。

 

ヨーゼフ・メンゲレ

アウシュヴィッツの支配者。

忌まわしき虐殺者。

死の天使と呼ばれた者。 

 

 

 かなり時間のかかる意訳だった。 

 さらに、強制収容所で行われたことを調べながらなので、精神的にもガリガリ削られるものがあったよ。 

 でも、これをすることで、Jeff が親ナチの立場でこの曲を書いたわけでないことを再確認できたのは、やって良かった思う理由として十分でした。 

 冒頭の「あ」は悲鳴で、「ア”」は怨嗟の声を表す感じで。 

 意訳の流れは、場所と人の紹介。そこで何が行われたか、そして、最後に人物評って具合かな。 

 

2026年8月15日 追記

 「メタル」というジャンル。そして、激しい曲調であることから、「ナチ礼賛なのでは?」と疑いをかけられることも多い曲です。

 実際、レーベルにも誤解され、それで「Reign in Blood」の販売を拒否され、発売が遅れたというエピソードがあるくらいに。

 そういうぼくも、この曲をはじめて聞いたときは、暴虐性と凄惨さの部分にしか気がいかず、どういう目的で制作、発表されたのか?という視点には考えが至りませんでした。

 後年、Jeff が第二次世界大戦の歴史や軍事収集品のマニアであり、その過程で露わになった事象、社会的なタブーを、リアルに作曲する音楽家だと知り、「ナチ礼賛ではないと言うのであれば、実際にはどんな内容が描かれているのか?」が気になり、意訳してみようと決意しました。

 意訳した結果、Jeff については、「ドキュメンタリー作家なのかな?」って印象を深めたので、史実として伝わっていること。そして、Slayer として伝えたかったこと。その 2点に拘り意訳したつもりでした。

 

 今回、追記を思い立ったのは、歌詞の表現と人体実験について、一部解釈違いがあるかも?と感じた箇所があり、そのままにしておくと、Jeff を「ドキュメンタリー作家」と解釈した自分の中で、整合性が取れなくなると感じたのが理由です。

 更新内容は、単に誤字脱字や「てにをは」、言葉遣いにはとどまらず、かと言って、意訳の世界観が異なるわけではないので、別の記事に分けることはせず、この記事の中だけで更新することにしました。

 旧版は、記事の末尾に残しておきます。

 

 今回の更新ポイントは 2箇所です。

 

Pumped with fluid, inside your brain

Pressure in your skull begins pushing through your eyes

-高度実験-

高度が上昇し、気圧が下がってくると、次第に脳圧が上昇してくる。 

徐々に頭蓋骨が押し広げられ、眼窩から目が飛び出さんばかりの頭痛に苛まれ、死に至った。 

 

 この部分。ナチスの人体実験では、確かに「高度・減圧実験」はありましたが、そちらは、アウシュヴィッツではなく、ダッハウ強制収容所の方で、担当したのはジクムント・ラッシャー医師でした。

 そして、「Pumped with fluid, inside your brain」とは、脳内に液体が注入されたって感じの描写であり、高度・減圧実験の描写ではないと分かったので、意訳内容を更新しました。

 

Abacinate, eyes that bleed

潰され、血が流れ続ける目を閉じ~

 「Abacinate」を、旧版では、単に潰された目の状態って感じで意訳しました。

 調べたところ、「焼け火箸を突きつけて失明させる拷問」を指す言葉でした。最初の意訳「潰され~」だと、Jeff が伝えたかった熱さと痛みによる凄惨な拷問の描写が全く伝わらないんですよね。だからこそ、新版では「焼け火箸を突きつけられる拷問によって、失明してしまった囚人は、灼かれ血が流れ続ける目を閉じ~」という具体的な描写に再構築しました。

 この意訳を決意したとき、原詩の凄惨な地獄のような描写を、なるべく史実に忠実に、かつ、リアルに意訳しようとこだわったので、この箇所も更新しました。

 

 

REIGN IN BLOOD

REIGN IN BLOOD

  • アーティスト:SLAYER
  • 発売日: 2013/05/21
  • メディア: CD
 
レイン・イン・ブラッド(SHM-CD)

レイン・イン・ブラッド(SHM-CD)

  • アーティスト:スレイヤー
  • 発売日: 2015/05/20
  • メディア: CD
 
Reign In Blood (Expanded) [Explicit]

Reign In Blood (Expanded) [Explicit]

  • 発売日: 2016/07/19
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 

2019年3月19日版

Angel of Death 意訳 


あああああああああああああ! 

ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"! 


アウシュヴィッツ強制収容所...それは、この世に顕現した地獄を意味し、そこでは、あ

りとあらゆる「苦痛」が生み出される。 

 

ヨーゼフ・メンゲレ「このモルモットはどのような人体実験にかけようか。」 

「少量の薬物を投与し続け、致死量はどれくらいか調べようか?」 

「投与した薬物によって、死体が腐敗するまで、どれくらいかかるかも調べよう。」 


新たなる生贄が収容所に送られてくる。

メンゲレは陣頭にたち、囚人の選別を行った。 

ある者は人体実験へ。また、ある者は、重労働へ。 

...どちらの役にもたたないと判断された者は、「シャワー室」と呼ばれる部屋へ集められ、毒ガスの効能実験にかけられることとなる。 

ガス室へ押し込められる様は、囚人服の縞模様もあいまって、屠殺前の牛のようだったと言われた。 

ここに収容された囚人たちは、生殺与奪のすべてをヨーゼフ・メンゲレに握られ、そのことごとくが死に絶えた。 

このことから、彼は "死の天使" と呼ばれるようになる。 


アウシュヴィッツ強制収容所。そこは、死の天使が支配する死者の王国...


ヨーゼフ・メンゲレは、加虐性愛者であり、人に死をもたらす医者である。

その様から「最も高貴な血が流れる悪魔」と呼ぶ者もいる。 

彼はひたすら人体実験を続ける。一切の妥協を許さず。 

すべては、アーリア人至上主義のために。 

彼は、アーリア人以外は人とみなさない。 

ゆえに、囚人たちは「モルモット」と呼ばれる。 

モルモットであるから、人と同じように麻酔にかけられることもなく、生きながらにして切り刻まれる。泣き叫びながら。 


死の天使...

ここでは彼が全てであり、逆らうことは許されない。 


-高度実験-

高度が上昇し、気圧が下がってくると、次第に脳圧が上昇してくる。 

徐々に頭蓋骨が押し広げられ、眼窩から目が飛び出さんばかりの頭痛に苛まれ、死に至った。 


-マスタードガス実験-

マスタードガスを浴びせ、人為的に肌を焼かれる。 

繰り返し肌を焼かれる様に、実験参加者はことごとく正気を失った。 


-低温実験-

低温環境でどれだけ耐えられるか? 

文字通り、凍てつくような寒さに苛まれ、気を失っては蘇生され、死ぬまで繰り返される。 


-結合双生児実験-

双子の体を縫い合わせ、人為的にシャム双生児をつくる狂気の実験。 

まもなく双子は亡くなった。 


-骨・筋肉などの移植実験-

生きながらにして、体を切り刻まれる。 


悪意で塗り固めたかのような、様々な実験が繰り返された。

犠牲者は、墓穴ともよべない粗末な穴に遺棄される。 

このような唾棄すべき大量虐殺が行われた。 


血の海に沈む亡骸。 
死体が燃える。その臭いは収容所全体を覆うほど充満している。

それに、死を感じる収容者は多いという。「次は自分の番か」と。 

潰され、血が流れ続ける目を閉じ、この悪夢の終わりがおとずれることを、ただ祈る。 

ただ祈る。それすら死の天使は許さない。 

冷酷に囚人たちを選別し、人体実験にかけてゆく。 

選別された者は、「それだけはやめてくれ!」と泣き叫ぶ。 

人為的にバクテリアに感染させられ、抗菌剤の臨床実験に使われる。 

罪もなき収容者が、ここで死に至る。 

ヨーゼフ・メンゲレは、息をするかのように死をばら撒く。 


ヨーゼフ・メンゲレ

アウシュヴィッツの支配者。 

忌まわしき虐殺者。 

死の天使と呼ばれた者。