でゅら~の暇つぶし

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【ライブレポ】PAUL ANKA GREATEST HITS:HIS WAY (2023.05.23)

 こんな 81歳おる?

 Paul Anka、アメリカン・エンターテイメントの化身だった。

 

www.livenation.co.jp/paulanka2023

 

タイトル:

  Paul Anka Greatest Hits:His Way

開催日程:

  5月23日(火) / 東京 / 東京ドーム・シティ・ホール

公演時間:

  開場 18:00 / 開演 19:00 / 終演 20:55 

 

SETLIST

  BGM. Tha Patrick Williams Big Band 「AURORA」

  BGM. Bohemian Rhapsody (Queen song)

     ~ Wouldn't It Nice (The Beach Boys song)

     ~ Twist And Shout (The Beatles song)

     ~ I Got You (I Feel Good) (James Brown song)

     ~ Respect (Aretha Franklin song)

  Intro. short movie

  01. You Are My Destiny

  02. Diana

  03. Tonight, My Love, Tonight

  04. Adam and Eve

  05. Lonely Boy

  06. My Home Town

  07. Let Me Try Again (Caravelli cover)

  08. I've Got You Under My Skin (Cole Porter cover)

  09. Crazy Love

  10. Put Your Head on My Shoulder

  11. Puppy Love

  12. She's a Lady

  13. Everything Is Super Now

  14. Do I Love You

    ~ Purple Rain (Prince cover)

    ~ Do I Love You

  15. More (Theme From Mondo Cane) (Riz Ortolani & Nino Oliviero cover)

  Acoustic Set

    16. It Doesn't Matter Anymore

    17. Oh Lonesome Me

    18. Bye, Bye, Love

  19. Jubilation

  20. My Way (Frank Sinatra cover)

  21. Theme From New York, New York (John Kander cover) 

  22. The House Is Rockin' (Stevie Ray Vaughan and Double Trouble cover) 

    ~ My Way

-enc-

  23. Diana

  Outro. You Are My Destiny

  BGM. Love Never Felt So Good (Michael Jackson song)

 

 先に言ってしまうと、こんなにパワーあふれるステージングをこなす 81歳は、Paul Anka のほかにいないだろ。そう確信させる極上のエンターテイメントだった。

 

 みんな思ってたハズ。「もう81歳だから最後の公演かも」って。

 本公演を観て、まだまだ来日の機会はあるだろうって確信したね。

 ハッピーでポジティブな雰囲気につつまれて、年を忘れ、大いに歌い、踊った2時間弱の公演。

 冒頭、ショート・ムービーが流れ、Paul Anka のキャリアと来日公演について軽くふれつつ、開幕を告げたのは "You Are My Destiny"。

 なんと、フロアの後方から現われ、ステージにたどり着くまで、来場したファンと抱き合い、気軽に写真撮影に応じ、ときにはチークも踊ってた。

 つづくのが "Diana" なもんだから、会場の熱狂は、はやくもピークを迎え、最初から大きなシンガロングが起こってた。

 

 それにしても Paul Anka である。 声量、動きのキレ、とても 81歳のソレではない。

 MC の言葉も闊達で、お年は召されているものの、老いは全く感じさせなかった。

 それに、ステージを縦横無尽に動き、なんどもフロアに降り、ときにバンドを指揮し、シンガーとしてだけでなく、音楽家としての一面もみることができて、本当に素晴らしいのひと言。

 また、MC 中などで耳に入ったくしゃみには、すかさず「Bless You」と返すなど、人間性の豊かさにも驚かされました。

 

 会場は、第3バルコニーが閉鎖?され、それでも客入りは 7割を超えていたと思う。

 第 2 バルコニーまでは 9割以上の座席が埋まっていた。

 来場客層は、60歳以上の方がメインで、中には、おばあちゃんのお供できたお孫さんみたいな年代の方もいらしたよ。

 

 会場の雰囲気は、歌謡コンサートって感じで、古き良きエンターテインメントという感じ。

 しかし、ステージにはメイン・モニターのほかにもいくつものサブ・モニターが設置され、同期した映像演出は、たんなる「古き良き~」とは一線を画すものがあった。

 

 セットリストは、代表曲やカバー曲、提供曲に彩られ、Paul Anka の単独公演というより、これまで辿ってきた人生を感じさせる内容で、振り返ってみると、とても感慨深い。

 そういう流れだったので、"My Way" で得たカタルシスの開放は、もの凄かった。

 曲の最後のフレーズは、モニターに大写しになった Frank Sinatra の映像と、在りし日の音声をサンプリングした本人の声だったので、Paul Anka の敬愛の深さが伝わるようでエモかった。

 

 確かに My Way は素晴らしかったば、個人的にはもうひとつ山場があった。

 それが "Do I Love You" からの "Purple Rain" 。

 どちらかが、ではなく、この流れが素晴らしかった。それに、当日の天気は雨模様で、予期させるものがあったよね。

 Purple Rain は、愛する人との別れの歌で、「会いたい。でも会えない。ぼくが悪いのだから」という後悔と哀しみを書いた曲。

 この曲を手掛けた Prince はすでに亡く。もう、音源でしか聴くことはないのかな、そう思っていた楽曲に、ふと出会えてしまった感動。涙なしでは聴けなかったよ。

 

 最後、アンコールでは、本日 2度目の "Diana" を、会場で合唱し、とても満たされた気持ちで終演を迎えることができました。

 たしか、アウトロではm ”You Are My Destiny” で、冒頭の流れを逆に辿るのも良かったし、退場の際、流れた BGM が、故 Michael Jackson との共作 "Love Never Felt So Good" だったのも良かった。

 本公演は、このように愛に満たされていて、「ライブに満足し充足して帰る」。それとはまた違った喜びがありました。

 

 Paul Anka は、話すときは歌うように軽やかに。

 歌うときは、語りかけるように朗々と歌うんだ。

 最高だったよ。