でゅら~の暇つぶし

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【歌詞・意訳】" AMERICA " WEST SIDE STORY SONG (2022.02.02更新)

 ”West Side Storyスピルバーグ版の日本公開が近いので、思い切って意訳してみた。

 

 今回挑戦したのはこれ!

 

West Side Story's "America" by Anita

www.youtube.com

 

タイトル:America

作  詞:Stephen Sondheim

作  曲:Leonard Bernstein

出  典:West Side Story

 

Anita:
 Puerto Rico
 My heart's devotion
 Let it sink back in the ocean
 Always the hurricanes blowing
 Always the population growing
 And the money owing
 And the sunlight streaming
 And the natives steaming
 I like the island Manhattan
 Smoke on your pipe and put that in

 

Girls:
 I like to be in America
 Okay by me in America
 Everything free in America

Bernardo:
 For a small fee in America

 

Anita:
 Buying on credit is so nice

Bernardo:
 One look at us and they charge twice

 

Rosalia:
 I'll have my own washing machine

Indoi:
 What will you have, though, to keep clean?

 

Anita:
 Skyscrapers bloom in America

Rosalia:
 Cadillacs zoom in America

Teresata:
 Industry boom in America

Boys:

 Twelve in a room in America

 

Anita:
 Lots of new housing with more space

Bernardo:
 Lots of doors slamming in our face

 

Anita:
 I'll get a terrace apartment

Bernardo:
 Better get rid of your accent

 

Anita:
 Life can be bright in America

Boys:
 If you can fight in America

Girls:
 Life is all right in America

Boys:
 If you're all white in America.

 

Girls:
 Here you are free and you have pride

Boys:
 Long as you stay on your own side

 

Girls:
 Free to be anything you choose

Boys:
 Free to wait tables and shine shoes

 

Bernardo:
 Everywhere grime in America
 Organized crime in America
 Terrible time in America

Anita:
 You forget I'm in America

 

Bernardo:
 I think I go back to San Juan

Anita:
 I know a boat you can get on

 

Bernardo:
 Everyone there will give big cheer

Anita:
 Everyone there will have moved here

 

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2021版 West Side Story / www.20thcenturystudios.jp/westsidestory

 

America 意訳

 

設定

Bernardo:
 妹の Maria には苦しい想いをさせたくないあまり、過保護気味のお兄ちゃん。
 人種差別を受ける側で、少年グループ「シャーク団」を取りまとめている

Anita:
 Bernardo の恋人。姐さん気質でシャーク団の女衆の中心。

Maria:
 Bernarudo の妹。Tony に恋してしまった。

Tony:

 白人少年グループ「ジェット団」の元リーダー。
 Maria と両想いだが、立場があり...

 

前段の流れ:
 Tony と Maria の件で、Anita と Bernardo が言い合い。
 Anita:ここは自由の国でしょうが!恋愛だって自由でしょ!
 Bernardo:白人と一緒になったって差別され傷つくだけだ!
 言い合いは平行線をたどり、いつしかグループの男女での言い合いに発展していく...

Anita:

 プエルト・リコ...
 麗しの故郷...
 あんなとこ、いっそ海の底へ沈んでしまえばいいのに!
 いつもハリケーンが吹き荒れ
 仕事も娯楽もなく、ヤることないからヤるしかない退屈な故郷...
 みんな子だくさんなのに仕事がないもんだから、借金で苦しんでる...
 容赦なく照りつける陽射し...
 暑くて頭が茹ってしまうわ!
 それに比べて愛おしのマンハッタン!
 あたしの第二の故郷!
 つべこべいわず、胸に手をあてて考えてごらんなさいな。
 マンハッタンとプエルト・リコ、どっちがよろしいのかしら?
 答えは言うまでもないでしょう?

 

Girls:
 あたしたちはアメリカの暮らしが好きなの!
 ここでの生活は、あたしたちを満足させてくれるの!
 だってここには自由がある!

Bernardo:
 その自由も金があってこそ、だがな!

 

Anita:
 後払いでも買い物ができるって素敵!

Bernardo:
 ヤツらは移民とみれば倍の値段をフッかけるから、引落額には注意しなさいよ!

 

Rosalia:
 あたしは洗濯機を買うわ!自分のよ?

Indio:
 そいつぁーすげーな!でもよ、そんな高い買い物をして服まで金まわンの?

 

Anita:
 きらめく摩天楼、それがアメリカ!

Rosalia:
 おっきなキャデラックでハイウェイをカッ飛ばすのがアメリカ!

Teresita:
 好景気に沸くアメリカ!

Boys:
 そんな素敵なアメリカで、オレらは12人一部屋に住んでるんだが?

 

Anita:
 次から次へと新築物件が建っていくわ。いずれ私だって!

Bernardo:
 それはオレたち用じゃないぞ。

 

Anita:
 いーや、あたしはいつか、テラス付きのアパートをゲットしてみせる!

Bernardo:
 夢を見るのは自由だが、その前に訛りを直しときなよ?でないと門前払いだぜ?

 

Anita:
 アメリカでなら、あたしたちの人生はバラ色よ!

Boys:
 まず差別と闘わなきゃならないのをお忘れなく!

Girls:
 でも、普通に生活できるでしょ!

Boys:
 いやいや、それは白人サマにおめこぼしいただいた範囲で、だろ?

 

ダンス・パート

Boys:最初は礼儀正しいが、移民と知ると差別された経験を表すダンス

Girls:アメリカの生活に夢をみるように華やかに。だらしないBoys を煽るかのように

 

Anita & Rosalia:
 ここでなら ”あたしらしさ” を発揮できる!

Boys:
 マジか?それってオレらと絡んでるときだけじゃね?

 

Anita & Rosalia:
 仕事だって選べるもの!

Boys:
 そンなら聞くけど、ウェイター、靴磨き。どっちがいい?

 

Bernardo:
 環境汚染されたアメリ
 組織犯罪蔓延るアメリ
 アメリカって書いて地獄って読むんじゃね?

Anita:
 あたしがいるここを地獄っていうのかい!?
 ※てめーは恋人に地獄のような生活をさせる甲斐性無しなのかい?※

 

ダンス・パート

Girls:甲斐性なしはお断りよ

 

Bernardo:
 いっそサン・ファンに帰ろっかなー

Anita:
 帰りの船が出るのならね!
 ※プエルト・リコに帰りたがる地元民なんていねーから、船なんてでねーよ※

 

Bernardo:
 故郷に錦を飾るんだ。みんな歓迎してくれるだろう。

Boys:
 そうだそうだ!

 

Anita:
 地元に人なんて残ってると思ってンの?
 みんなこっちにきちゃったわよ!

Girls:
 そんなこともわかんないのかしら?おめでたい連中ネー

 

ダンス・パート

Girls:お帰りはあちら!あたしたち、負け犬には興味ないの

Boys:おまえらは現実がみえてない

最後は元の鞘に収まる感じ。

 

※の個所は心中の補足を表します

 

 希望に胸を膨らませ、渡米した若者たちの悲喜交交が描かれた曲だよね。

 あくまでも、曲調は明るいことから、差別故に腐ってはいても、矜持を持って頑張ろうとする前向きさも感じる。

 この曲は、いかにも青春って感じで、生きるってことを実感させてくれるよね。

 こういう楽曲、演出があってのあのエンディングだから、この作品はあなどれない。

 

 この意訳にあたって、映画があるんだからする意味あるの?って考えた。

 でもさ、意訳したことで朧気だったらディテールが、より明確になったので、個人的には達成感があったよ。

 大筋は分かっていたけど、いざ意訳すると、微妙に文脈がつながらなかったりしたんで、知った気でそういう細かいとこ流してたんだなーって。

 だから、思ったより時間がかかってびっくりしたわ。