でゅら~の暇つぶし

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【ライブレポ】ROCKIN'ON SONIC 2025 (2025.01.04)

 開場時こそ人すくなかったけど、熱心な音楽ファンが集まり、大盛況でした!

 

rockinonsonic.com/

rockinonsonic.com/timetable/

 

タイトル:

  rockin'on sonic 2025

開催日程:

  1月4日(土) / 千葉 / 幕張メッセ 4-8ホール

公演時間:

  開場 / 12:00 , 開演 / 13:30 , 終演 / 20:45

 

開会宣言

  山崎洋一郎

LUVCAT

MEMBER

  On Vocal, Guitar:Sophie Morgan

  On Guitar:

  On Bass:

  On Drums:

SETLIST

  01. Lipstick

  02. Alien

  03. Matador

  04. He’s My Man

  05. Dinner @ Brasserie Zédel

  06. Bad Books

    ~ The Lovecats (The Cure song)

    ~ Bad Books

 

Friendly Fires

MEMBER

  On Vocal:Ed Macfarlane

  On Drums:Jack Savidge

  On Guitar:Edd Gibson

  On Bass:

SETLIST

  01. Lovesick

  02. Jump In The Pool

  03. In The Hospital

  04. Skeleton Boy

  05. Love Like Waves

  06. Silhouettes

  07. Paris

  08. Hawaiian Air

  09. Kiss Of Life

 

The SNUTS

MEMBER

  On Vocal, Guitar:Jack Cochrane

  On Guitar:Joe McGillveray

  On Bass:Callum '29' Wilson

  On Drums:Jordan 'Joko' Mackay

SETLIST

  01. Millionaires

  02. Seasons

  03. Yoyo

  04. Fatboy Slim

  05. Deep Diving

  06. The Rodeo

  07. Always

  08. Hallelujah Moment

  09. Elephants

  10. Dreams

  11. Gloria

 

Jimmy Eat World

MEMBER

  On Guitar, Vocal:Jim Adkins

  On Guitar:Tom Linton

  On Drums:Zach Lind

  On Bass:Rick Burch

  TOURING MEMBER

    On Guitar, Keyboards:Robin Vining

SETLIST

  Intro. Cum On Feel The Noize (Quiet Riot song)

  01. A Praise Chorus

  02. Big Casino

  03. Sweetness

  04. Something Loud

  05. Lucky Denver Mint

  06. If You Don't, Don't

  07. All The Way (Stay)

  08. Hear You Me

  09. Work

  10. Pain

  11. Bleed American

  12. The Middle

 

Wednesday

MEMBER

  On Vocal, Guitar:Karly Hartzman

  On Drums:Alan Miller

  On Steel Guitar:Xandy Chelmis

  On Guitar:MJ Lenderman

  On Bass:Ethan Baechtold

SETLIST

  01. Pick Up That Knife

  02. Handsome Man

  03. Hot Rotten Grass Smell

  04. Wound Up Here

  05. Chosen to Deserve

  06. Bath County

  07. She's Actin' Single (I'm Drinkin Double) (Gary Stewart cover)

  08. Bull Believer

  09. Wasp

 

PRIMAL SCREAM

MEMBER

  On Vocal:Bobby Gillespie

  On Guitar:Andrew Innes

  On Drums:Darrin Mooney

  On Bass:Simone Butler

  TOURING MEMBER

    On Keybards:Terry Miles

    On Saxophone, Fluite:Alex White

    On Chorus:Natalie Maddix (from House Gospel Choir)

    On Chorus:Martha Evans (from House Gospel Choir)

SETLIST

  01. Love Insurrection

  02. Jailbird

  03. Ready To Go Home

  04. Deep Dark Waters

  05. Medication

  06. Loaded

  07. Movin' On Up

  08. Country Girl

  09. Rocks 

 

St. Vincent

MEMBER

  On Vocal, Guitar:Annie Clark

  On Guitar:Jason Falkner

  On Drums:Mark Guiliana

  On Keyboards:Rachel Eckroth

  On Bass:Charlotte Kemp Muhl

SETLIST

  01. Reckless

  02. Fear The Future

  03. Los Ageless

  04. Big Time Nothing

  05. Marrow

  06. Pay Your Way In Pain

  07. Digital Witness

  08. Flea

  09. Cheerleader

  10. Broken Man

  11. New York

  12. Sugarboy

  13. All Born Screaming

 

PULP

MEMBER

  On Vocal:Jarvis Cocker

  On Keyboards:Candida Doyle

  On Drums:Nick Banks

  On Guitar:Mark Webber

  On Bass:Steve Mackey (2023.3.2 死去)

  TOURING MEMBER

    On Bass:Andrew McKinney

    On Violin, Guitar:Emma Smith

    On Percussion, Keyboards:Adam Betts

SETLIST

  01. I Spy

  02. Disco 2000

  03. O.U. (Gone, Gone)

  04. Something Changed

  05. Pink Glove

  06. F.E.E.L.I.N.G.C.A.L.L.E.D.L.O.V.E.

  07. Sorted For E's & Wizz

  08. This Is Hardcore

  09. Do You Remember The First Time?

  10. Babies

  11. Sunrise

-enc-

  12. Like A Friend

  13. Underwear

  14. Common People

 

 

 突如、年始に開催される洋楽イベントとして告知された rockin'on sonic 。

 当初は、その開催時期やラインナップから、客入りや来場者年齢層の偏りが心配されていたかと思います。

 実際に行ってみた感じ、会場が埋まるくらいには来場していたし、年齢層の偏りを感じることはありませんでした。

 控え目に言って、本イベントは盛況だったと断言できます。

 

 会場は、カウントダウン・ジャパンをダウン・サイズした感じで、同イベントの Galaxy Stage, Cosmo Stage が流用されたステージ・セットでした。

 これによって省エネ化が図られ、ラインナンプに資金を回せたのかな?と思うと、こういう、フェスとフェスが繋がる感じっていいよね。

 ステージ間の移動も、わりとスムーズで良かったし、移動ついでに飲食補給できるような設営もよかった。

 

 フェス飯も充実してたよね。

 定番と言える、ケバブ、カレー、肉系の出店の他に、年始のタイミングだからか、雑煮などお餅を食べられる店舗、日本酒を飲める店舗などあり、とてもバリエーション豊かでした。

 他、人気があったのは、会場内は暖かかったので、ソフトクリームのお店が盛況でした。

 

 

 

LUVCAT

 Sophie Morgan めっカワすぎた。

 黒のブラスバンド風の装いで、髪はポニテで黒のリボン。

 リボンが揺れる様は、ちょっと猫耳チックにも見えて、まさに Love Cat でキュート。

 ややアンニュイな雰囲気を纏いつつ、夢見るようにロマンチック。

 

 歓楽街でさ、妙に上品な猫をみかけることってない?

 まるで主人のように人合間を縫い歩いている。

 人をあまり怖がらないから、人懐っこいのかと思いきや。簡単に懐かない感じの。

 

 LUVCAT 自身、見出されたばかりのバンドで、少し初々しい感じもあり、しかし、すでに独特の雰囲気を持っているという、アンバランスなところもあって、このステージを観て魅了されてしまった方も多数いらっしゃると思います。

 

 "Bad Books" の合間に、The Cure "Lovecats" のハミングを挟んでいたもの、めっちゃ雰囲気あって良かった。

 

 

 

Friendly Fires

 Ed Macfarlane の謎ダンスの勢いパネェ!

 Galaxy Stage の前方エリアは、体操の床?みたいな感じでふっかふかで、めっちゃとび跳ねやすかったのもあって、みんな踊りまくってた。

 Friendly Fires の楽曲特有の浮遊感を体感できる床があるとはね!恐れ入った!!!

 

 スピーカー・ノイズが強めに入ってしまい、ともすれば機材チェックが入るんじゃね?ってレベルだった。
 しかし、そんなの関係ねー!とばかりに爆音で会場を盛り上げていったのは、このバンドならではのバイブスによるものだと思う。

 

 やっぱ、"Lovesick" からの "Jump In The Pool" の流れは最強にディスコで最高にファンク。

 前述のノイズが、多少、残念なステージだったと言えなくもないけど、やっぱそんなの関係なく最&高であったのは間違いない。

 どのくらい最高だったかっていうと、Ed Macfarlane が前方フロア乱入するくらいだよ!

 

 

 

The SNUTS

 この日のセットリストが、新譜「Millennials」の1st Truck "Gloria"と、2nd Truck "Millionaires" の間に収まっていることを、なぜか最高にエモいと感じてしまった。

 

 まず、"Millionaires" が鳴って、また日本のファンと再会できたことを嬉しく思ってくれていると感じたし、その気持ちが良くのったステージングだったと思う。

 そして、それに応える会場のレスポンスも大きく、バンドとファンの生み出す相乗効果で、際限なく盛り上がっていく感じでめっちゃ燃えた。

 

 CDが何枚売れた?ツアーでどれだけ動員した?そういうのじゃないでしょ。いま体感しているこの感情こそが全てでしょ!とでもいうのを感じて、最高にロックで熱かった。

 

 

 

Jimmy Eat World

 rockin'on sonic は、モッシュ、ダイブなどが規制されていたため、いつもの感じでは楽しめなかった。

 しかし、モッシュが無くても Jimmy Eat World が楽しめないわけじゃなかったよ。

 

 御覧のとおり、代表曲目白押し。出し惜しみナシ!

 元気いっぱいの Jim を観ていると、こちらも負けてらんねー!って感じになるよね。

 終始盛況だったけど、やっぱ、"Sweetness" が起点になって、より一層ブチ上がった気がする。

 頭空っぽにしてみんなで重ねた声の大きさは、それだけ想いが深いように感じて、一生の記憶に残ると言っても過言ではないくらい、感動的な光景でした!

 

 ...ひとつ不満があるとすれば、rockin'on sonic に、アサヒのスポンサードが無いこと。
 

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Wednesday

 「あたし、ノースカロライナから来たのよぉ。森と自然が豊かないいところなのよぉ。さぁ、みんなー?楽しいカントリー・ミュージックの時間よぉ~」

 

 ちょっと気だるげに始まった Wednesday。

 確かに、少々ジャズ・カントリーのようなシャレオツな出だしではあった。

 しかし、次第に不穏に、鬱々としていく。
 

 「ふーん。カントリーなのかー」

 

 そんな感じで聴きにきた方は、たまったもんじゃなかっただろう。

 "Chosen to Deserve" を起点に、より一層の深みに。よりカオティックへと変貌していった。

 そもそも、カントリーの要素があるだけで、本人たちはカントリーをやっているわけではないのもポイントだ。 

 

 激情をかき鳴らすギター、自らの生を呪うかのようで、生への執着も確かに感じる Karly Hartzman の叫びは、二律背反する想いゆえ、聴く者の心を揺さぶらずにはいられない。

 

 "Bull Believer" で、凄いの見ちゃったなって思ったら、"Wasp" へと続き、心底打ちのめされたのと同時に、確かな充実感があったのも、興味深い体験だった。

 

 晴天に恵まれたハイキングだったのに、急な悪天候に晒され、不穏なものを感じていたら、目の前の大木に落雷した。そんな衝撃を受けたステージでした。

 

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 人生なんて良いことばかりじゃなくて悪いことだってあるでしょ。

 ひっくるめて人生、わらってこ?

 って感じだった。

 でも、"Bull Believer" で、ソファーで鼻血流してる彼女に目もくれず、テレビゲームに明け暮れる彼氏を観て、

 

 ...ブチ

 

 って感じが良く伝わる流れが最高だった。

 なんとなく、イイ子ちゃんでとどまっていたところ、最後の最後で、本性あらわしたね。って感じが最高。

 ぼくの解釈では、この彼女は、彼氏を FATALITY したことは疑いようもない事実になっている。

 終わったあと、「ありがとございまーす」と言う Karly Hartzman の笑顔が最高だったよね...、

 

 

 

PRIMAL SCREAM

 Bobby Gillespie 渾身のステージ!

 ブリット・ポップというよりは、Bobby Gillespie の粋を集めた極上のエンターテインメントの殿堂が繰り広げられた!

 

 新譜「Come Ahead」からの曲で幕を開けた本公演。この作品は、ファンク要素が強いアルバムだから、本編成に合っているし、また、セットリストの内容も、「Screamadelica」からの曲も含まれていることで、全体の雰囲気もこの編成にピッタリだった。

 

 やはり、サックスに加えて、コーラスが 2名参加していることで、音圧もあがり、華やかになっていて、とてもライブ映えしたステージング。

 

 Bobby Gillespie は、ラメ入りのダーク系スーツを着用していたので、動くたびにステージ照明を反射して、Bobby 自身が輝いている感じがあった。それだけ、ステージ・パフォーマンスに気合が入ってたってことね。

 Bobby は、ステージ狭しと動きまわり、本当に端っこのファンに向けてのアピールも忘れない心づくしがあったし、観客たちも、Bobby のフリに合わせ、よく歌い、よく踊った。

 

 ただ、PRIMAL SCREAMって、アルバム単位で幅広い作風を持つバンドだよね。
 でも、この来日は「Come Ahead」リリース記念という側面もあってか、ファンク・ロック色が濃いセットリストが構成されていました。
 とてもライブ映えする構成で、新年のフェスってコンセプトに合っていたし、ぼくを含めた会場的にもめっちゃノれ良かったけど、合わなかった人もいるだろうな、とは思う。

 

 

 

St. Vincent

 セットリストは、ほぼ「Daddy's Home」「All Born Screaming」の 2作で構成されており、結果、めっちゃ難解でプログレッシブな内容だから、「わかんないけど、なんか凄い」くらいの感想しか書けないのがもどかしい。

 

 前半は、効果的な演出を背景に、めっちゃ難解な楽曲を淡々と進めていく感じがして、インダストリアルみがあり、ちょっととっつきにくい側面があった。

 でも、Annie Clark はじめ、万全のラインナップで固めたステージ・パフォーマンスは、バンドとしてのカリスマ性に溢れており、見る者の視線を奪って離さなかった。

 特に、Jason Falkner は、ギター・ヒーローの風格があり、エモーショナルなギター・プレイだけでなく、ステージの進行を意識したアクションが目を引いた。アクションも大きく、おそらく会場の後方からでもわかりやすかっただろう。

 

 ステージ終盤には、Annie Clark が降りてきて、フロア中央の PA卓エリアまでファン・サービスしに来てくれたり、前半とは打って変わって、感情全開のパフォーマンスで、ファンとの再開を喜び合っていたのが感動的でした!

 

 

 

PULP

 「みんなで忘れられない一夜を過ごそう」

 

 Jarvis Cocker が 、何気に出した「Ah~」という一音のエロさに、衝撃を受けてしまった。

 言葉ですらない、たった一音で、こんな衝撃受けることってある?しかも、男が男に感じたエロさでだよ?

 マジでビビった。これはとんでもないステージになるって確信した。

 そして、そうなった。

 

 Jarvis Cocker のクネクネダンス。

 マジでダサくてかっこ悪い。

 でも、パフォーマーが Jarvis Cocker だと、なんかめっちゃセクシーなんよね。

 

 Jarvis のポケットは魔法のポケットで、叩くとキットカットが出てくる。そんで、欲しがるファンに向かって「おじさんがお菓子をあげようね」みたいな感じでお菓子を配る謎のコーナーがあった。

 勿論、ステージ上から渡すので、フロアへ投げ入れる形になるんだけど、不思議と「渡す」って感覚なんよ。投げてよこすって感じではない。

 それに、なんか、憧れのミュージシャンからもらったっていうか、近所のおじいさん、もしくは、仲の良い友達からもらったってイメージなんよね。

 まあ、それが、Jarvis Cpcker の人徳の成せる業なんだろうなあ。

 

 そういう歌唱や演出だけでない人間性の部分まで使って表現するから、Jarvis は、単なるフロントマンなのではなく、アーティストなんだって、自然に思えた。

 

 最後の "Common People" は、ガチのマジでみんなが歌って大合唱になっていた。

 PULP が本命のおじさん、おばさんも、PULP 最後かも知れんし、とりあえず見とくかっておとこの子、おんなの子も。

 全員で歌ってたんだよね。

 

 Jarvis Cocker という特別な人と、普通に、最高の一夜を過ごせたことが、とても幸せだなって思えました。

 

 新曲がセットリスト入りしていなかったのは、少しだけ残念だったけど、この日のステージは、27年振りの再会のよろこびを共に分かち合い、今日という日が、あの日から続いているんだってことを体感できたからそれでいいんだ。

 まあ、あの日の公演を観に行ってないんだけど。