でゅら~の暇つぶし

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【ライブレポ】STEVE HACKETT GENESIS REVISITED (2025.07.05)

 Steve Hackett、実際みると、レベルが違うってハッキリわかる。

 

x.com/WORLD_DISQUE/status/1935682862021509494

 

タイトル:

  Steve Hackett GENESIS REVISITED

  Solo Debut 50th Anniversary

  「The Lamb Lies Down on Broadway」,「Foxtrot」High Light + Solo

MEMBER:

  On Guitar:Steve Hackett

  On Keyboards:Roger King

  On Drums:Craig Blundell

  On Saxophone, Flute, Keyboards:Rob Townsend

  On Bass:Jonas Reingold

  On Vocal:Nad Sylvan

  On Guitar:Amanda Lehmann

開催日程:

  7月5日(土) / 東京 / イー・エックス・シアター六本木

公演時間:

  開場 16:00 / 開演 17:00 / 終演 20:00

 

SETLIST

Set 1: SOLO SONGS

  01. People Of The Smoke

  02. Circo Inferno

  03. These Passing Clouds

  04. The Devil's Cathedral

  05. Every Day

  06. A Tower Struck Down

  07. Jonas Reingold Solo

  08. Camino Royale

  On Vocal Amanda Lehmann

    09. Shadow Of The Hierophant

 

Set 2: GENESIS 「Lamb Selection」 and more

  10. The Lamb Lies Down On Broadway Medley

    The Lamb Lies Down On Broadway 

    ~ Fly On A Windshield 

    ~ Broadway Melody Of 1974 

    ~ Hairless Heart 

    ~ Carpet Crawlers

    ~ The Chamber Of 32 Doors

    ~ Lilywhite Lilith

    ~ The Lamia

    ~ It

  11. Supper's Ready

-enc-

  12. Firth Of Fifth (Genesis cover)

  13. Craig Blundell Solo

    ~ Los Endos

    ~ Slogans

    ~ Los Endos

 

 Steve Hackett 、めっちゃすごかった。

 技術とか表現とかすごいんだけど、今回は、ソロ最新作「The Circus and the Nightwhale」を含む公演だったので、より GENESIS / ソロの違いが明確で、表現の幅もわかりやすく、そして、多彩という言葉では納めきれない音色の豊かさに圧倒され、Steve Hackett というミュージシャンの魅力を、これでもか!というくらい見せつけられてしまった。

 やばい。Steve Hackett やばすぎる。

 

 開幕、新譜からの楽曲は、音源で聴くよりも前面にギター・サウンドを置き、よりヘヴィに、より強く歪む、まさにヘヴィ・メタルサウンドで、ぼくが Steve Hackett に抱いていたイメージとはかけ離れた音が響いてきたので、マジで面喰った。

 その響き方も多様すぎて、邪悪さ暴力的なディストーションから、美しく響くハーモニー、哀愁ただよう泣きのメロディ、空に溶けてゆくかのような残響など、言葉では言い表せない表現の数々に圧倒されるばかり。

 キャリアの集大成とも言える、技術、表現力を駆使したアルバムだけだけに、その作品の中で描かれた複雑な世界観の実演を前に、もう最初に数曲で、本当にこの公演を観にきて良かったと思えある素晴らしいプレイが飛び出していた。

 ソロ・パートの最後”Shadow Of The Hierophant”は、Amanda Lehmann がボーカルをとっていました。

 これは、原曲が美しい女性ボーカルであったことに起因し、それをステージ場で再現するための演出で、まさかこのステージでこの曲が聴けるなんて!という、嬉しい悲鳴が聞こえてきそうなサプライズもあり、前半が終わっただけなのに、ちょっと感じたことないくらいの満足感、充足感がありましたね。

 

 後半は、完全に GENESIS セットです、

 まずは、”The Lamb Lies Down On Broadway Medley”です。

 フル尺ではなくメドレーなので、省略されるパートがありましたが、まさしく GENESIS って感じで、ギターの音色は、さきほどのソロ・セットで感じたメタル・サウンドを鳴らしていたのと同一人物とは思えないくらい、繊細なメロディを紡いでいて、そのギャップにまた驚かされました。

 このメドレーは、Steve Hackett のアニバーサリー公演でもあるため、つなぎはギター重視にアレンジされていて、GENESIS ながらも Steve Hackett を際立たせるようになっていました。いうなれば、アルバムのコンセプト「Rael」の物語を再構成し、Steve Hackett の物語に書き直したって感じ?

 本編を締めるは”Supper's Ready”。これも背筋に電流が走るごとき感動があった。

 音源ままのクォリティを保ちつつ、ライブならではの音の広がりを肌で感じ、最高の時間を過ごせました。

 キーボードとギターの紡ぐ美しい世界に酔いしれ、時間はあっという間に。

 

 本公演は、Steve Hackett を新しく知る人にもオススメできる内容で、ファンであるなら、Steve Hackett の創作活動が現役であるということを強く感じることのできる公演だったろうから、つまり、全ての人に聴いてもらいたい公演でした。

 また、Steve Hackett という音楽家は、75歳にしていまだ衰えることもとどまることも知らない、最前線で活動する、類まれな存在だとハッキリわかった素晴らしい公演でもありました。

 ステージ上のSteve Hackett は、外見こそ老いましたが、その佇まいは美しく、よわよわしさは感じられず、プレイはとてもアグレッシブでした。

 とても素晴らしい公演でしたので、次回の来日には、みなさん、是非、参戦してみてください!