GUNS! &! ROSES!

タイトル:
Guns N' Roses Japan Tour 2022
MEMBER
On Vocals:Axl Rose
On Guitar:Slash
On Bass:Duff McKagan
On Keyboards:Dizzy Reed
On Guitar:Richard Fortus
On Drums:Frank Ferrer
On Keyboards:Melissa Reese
開催日程:
11月05日(土) / 埼玉 / さいたまスーパー・アリーナ
公演時間:
開場 / 16:00 , 開演 / 17:00 , 終演 / 21:10
SETLIST
01. Crazy Nights
02. Crazy Doctor
03. Black Widow
04. Stand or Fall
05. Yamato damashii
06. S.D.I.
GNR
01. It's So Easy
02. Mr. Brownstone
04. Slither (Velvet Revolver cover)
05. Rumble (Link Wray cover)
07, Double Talkin' Jive
08. Live and Let Die (Wings cover)
09. Reckless Life
10. Estranged
11. Shadow of Your Love
12. Rocket Queen
13. You Could Be Mine
14. I Wanna Be Your Dog (The Stooges cover) (On Vocal Duff)
15. Absurd
16. Hard Skool
17. Machine Gun (Jimi Hendrix cover)
~ Civil War
18. Slash Guitar Solo
19. Sweet Child o' Mine
20. November Rain
21. Knockin' on Heaven's Door (Bob Dylan cover)
22. Nightrain
-enc-
23. Coma
24. Blackbird (The Beatles cover no vocal)
25. Patience
26. Paradise City
LOUDNESS と Guns N' Roses という、ロック好きなら狂喜乱舞する来日公演。
これに行かなければ、なんのためにコロナを耐えたのかわからない。
そう、これは、コロナ明けを告げるお祭りなのであった。
会場には、早くから先行物販の列ができ、思い々々のグッズを購入していました。
が、しかし、現実には、11月の冷たい風に晒されること2時間30分は、正直、きつかったと言わざるを得ない。
物販会場に近づくにつれ、CD 音源などが聞こえてきて、テンションが上がっていったので、最後の方の待ちは、さほどきつさは無かったけど、道中がマジきつかった。
ちなみに、LOUDNESS も物販コーナーがあって、ブースは別になっていたんだけど、こちらは、早々に売り切れていました。
来場者の 6 割くらいしか立っていなかったものの、ファンの士気は高く、最初から "Crazy Nights" からの ”Crazy Doctor” という、必殺のナンバーで会場を煽るものだから、シンガロングの声も、最初からめっちゃ大きかった!
会場内の音響も素晴らしく、LOUDNENN の超絶技巧がめっちゃクリアに聞こえてきて、そういう職人たちの丁寧な仕事の上で、本公演が成立しているというのが伝わってくるようだった。やっぱ、コロナ明けの大規模イベントっていうので、みんな気合入りまくってたんだと思う。
最後は、新譜から "Yamato Damashii"。そして、必殺の "S.D.I." で、会場の心をひとつにまとめて終了。
時間としては 30分ほどだったので、物足りなさはあったけど、最初、GN'R 目当てのお客さんもいて、座っていた会場が、最終的には、それらを巻き込み、熱狂のうねりへと巻き込んだ、圧巻のステージだったと思います。
30分くらいの転換があったけれど、その間から「ガーンズ!アーン!ローゼーズ!」のコールが、そこかしこから木霊し、「開演はよ!」とあおりまくる。
通常、もてあまし気味なこの時間が、コールに参加したことで、あっという間にすぎていったのは、久しぶりの大規模公演への期待がそうさせていたのかな?もちろん、LOUDNESS の熱演が影響したのは、言うまでもありません。
開幕は ”It's So Easy” で、徐々にキーを上げて行くような印象を持つセットリストですね。序盤に Velvet Revolver のカバー ”Slither” が入っていたのが印象的でした。Scott Weiland が存命だったら、今日、ここに立っていたのは、Velvet Revolver だったという可能性もあったんでしょうか?
そういえば、いつだったかの Velvet Revolver 来日公演で、GN'R のカバーは、この "It's So Easy", "Mr. Brownstone" だったよなあ。"Slither" の間に "Chinese Democracy" が入ってるのも意味深だよなあ...とかなんとか思いを馳せながら
なんとなくセンチメンタルともメランコリックとも言い難い、感傷的な序盤が過ぎ、いよいよ ”Rumble” から "Welcome to the Jungle" で、お祭りの開始って感じに。
”Rumble” が発禁曲だったということが分かれば、これから始まる極上のロック・パーティを告げるには、最高のナンバーだったと思う。
"Machine Gun" からの ”Civil War" へと続く演出は、スクリーンに投影されたウクライナ国旗と相まって、2022年、突如始まった「ロシア・ウクライナ戦争」という社会問題を、改めて突き付けられたようで、思わず「ハッ!」としていまいました。
この ”Civil War” という楽曲は、「誰がための戦争?」って感じの曲だったと思います。だからぼくは、「大国の小国に対する専横」みたいな感じになりがちな視点に、一石を投じられた感じがしたんですよね。
また、本公演のアンコールでは ”Blackbird” (歌ナシ) が演奏されました。
この曲は、傷つき倒れた黒い羽の鳥が、諦めきれずに傷ついた羽を羽ばたかせる様子を歌った楽曲で、公民権運動を扱った内容と言われています。
つまり、平和が来ることを諦めきれないぼくらに、「今こそ何かできるときじゃね?」って問いかけられたような気がしました。
もしくは、「いつか (コロナ禍だって) 終わる」のを待っていたぼくらに対する「その時 (you were only waiting for this moment to arise) 」が訪れたのを告げたかったのかも。
なんか、いくつもの意味が重ねられているようで、とても不思議な気持ちになりました。
26曲にもおよぶ長尺のセットリストでしたが、時間はあっという間でした。
振り返ると、ただ単にお祭りってだけではなく、いくつもの思いが掛けられているかのような、不思議なセットリストだったと思います。
最終的には、”Paradise City” (ライブを楽しめる日常) が戻ってきたって感じの締めで、最高に楽しい公演でした!