金正男氏、マレーシアの空港で死亡 何者かが襲撃か
香港（ＣＮＮ） マレーシアの捜査当局によると、北朝鮮の金正恩（キムジョンウン）朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男（キムジョンナム）氏とみられる男性が１３日、首都クアラルンプールの国際空港で倒れ、死亡した。
〜後略〜
〇元記事URL (CNN 日本版)
http://www.cnn.co.jp/world/35096605.html
朝鮮民主主義人民共和国 (以下、北朝鮮) 第3代最高指導者 金正恩 総書記の異母兄である 金正男 が、マレーシアからマカオへ向かうために訪れたクアラルンプール空港にて、北朝鮮工作員とみられる女性 2人によって暗殺されたらしい。
この工作員 2人についての報道は、「2名とも死亡した」、「ベトナム国籍の女性が逮捕された」 など、情報が錯綜しており、情報元が不確かな印象を受ける。
そんなこともあり、金正男の暗殺報道について懐疑的な印象を持った次第。
なぜ暗殺報道に懐疑的なのかというと、金正恩にとって金正男は脅威足りえないし、そもそも金正男自身が、北朝鮮で権力を掌握しようとしている素振りがなかったから。
金正男は、北朝鮮に権力基盤を持たない。
それに、金正男が北朝鮮で権力掌握に動こうにも、金正男に近い人物の中で、北朝鮮で最も権力を持っていたとされる 張成沢 は、金正恩の命令で処刑されてしまった。
この人物の配偶者 金敬姫 (金正日 の実妹) も故人となっており、後見人となる権力者がいない。
このように、金正男 が北朝鮮で権力を掌握しようにも、すでに 金正恩 独裁体制が完成されており、今更どうしようもないことは、本人が一番わかっていたことなんじゃないか？
それは、当然、金正恩 もわかっているだろう。だから、北朝鮮には、金正男 を粛清する理由がない。
また、金正男 自身の口から 「政治には興味がない。正恩を後継者とすることは父が決定したことだから従う」 と、ハッキリ発言されており、このことからも、金正男に権力志向がなく、反意がないことが明らかだ。
北朝鮮にまつわる報道は、何かとこの異母兄弟の対立図式を煽る内容が多いけど、報道されるような対立図式は存在しなかったのではないかと思う。
だから、この「金正男死亡報道」についても、誇大している可能性が強く、この報道を「暗殺事件」として鵜呑みにする気にはなれない。
