でゅら~の暇つぶし

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【レポート】映画 " MICHAEL " (2026.06.12)

 Michael Jackson の音楽がある。

 それだけの最高の映画。

 

※CAUTION※ ネタバレ含む ※CAUTION※

 

画像

https://x.com/michaelmoviejp/status/2065003606940762134

 

タイトル:

  Michael

  字幕版

上映会場:

  TOHO CINEMAS 上野

上映時間:

  127分

映画公式:

www.michael-movie.jp

 

 Michael Jackson (MJ) の伝記映画「Michael」を観てきました!

 この映画をひと言で表すなら、Michael Jackson 「BAD」Tour のメイキング MV って感じです。

 だから、映画を観たい方にはおすすめできません。

 MJ の MV を、映画館の設備で堪能したい人におすすめの作品です。

 

 制作陣が、Queen の伝記映画「Bohemian Rhapsody」(以下、ボラプ) なので、こういう映画になるだろうという感じの出来です。

 そして、終わり方はボラプより中途半端。スタッフロールが始まった時、「ここからじゃないの?嘘だろ?」というがっかり感がありました。

 だって、ボラプには「ライブエイド」というハイライトがあったけど、本作には、それに類するものがなかったので、そういう点で中途半端に感じました。

 

 この終わり方は、映画の後に MJ のツアーが発表されるのであれば、完璧な仕掛けだったと思うけど、実際には、これで 1本の映像作品なので、これを映画として評価するなら、(五段階評価で) 星 2、かろうじて星 3って感じじゃないかというのが、映画としての正直な感想です。

 

 でもこれは、MJ の最新 MV なんです。

 だから、星 5なんです。 

 

 幼少期の MJ を務めた Juliano Valdi 

 青年になった MJ を務めた Jaafar Jackson

 両名とも超絶 MJ の生き写しって感じ。だから、なおさら MJ の MV って感じがして最高すぎた。

 幼い MJ のエモーショナルな歌唱、その演技、ダンス、そしてグルーヴ感を、しっかり演技として再現しているのが素晴らしかった。

 青年 Michael は細身でかっこいい感じだったよね。

 作中の Jaafar は、がっしりしていてたくましい感じ。ただ、通常シーンでは、Michael のように細身に見せるシルエットで工夫していました。

 Jaafar をたくましいと感じたのは、ダンスシーンで、そのシルエットです。

 下からのあおり映像で映る骨格の太さ、よく発達した筋肉 (特に太腿が厚いと感じた) が、Maichael には感じなかった、肉体的なたくましさです。

 そんな印象の違いがあるのにもかかわらず、ダンスは MJ なんで、この作品で 2種類の MJ を堪能できた気がして最高な気分。 

 

 ストーリーのメインは、MJ と 父親である Joseph Jackson との確執。そして、そこからの自立を、成長物語風に描いています。

 そこに、MJ の逸話をつぎはぎし、2時間の MV にまとめたのが本作って感じです。

 「つぎはぎ」と表現したのは、逸話を挿入したものの、メインストーリー的に、それがどう活きているのかが描き切れていないからです。

 例えば、バブルスのエピソードなんかがそうでした。

 MJ は動物好きで、いろいろな友達 (ペット) を身近に置いていました。そこに、ある日、チンパンジー「バブルス」が加わりました。はい。次ー。みたいな、誤解を恐れずに言うなら、流れ作業みたいに感じたんですよね。

 バブルスは、存命ですが、年齢は 43歳となり、チンパンジーとしてはかなりの高齢者です。そんな彼を、映画に出演させるわけにはいかないので、本作のバブルスは、CG で描かれています。

 MJ との触れ合いシーンは、描かれ方もめっちゃ気を使っていて、必要以上に野性味をださず、そして、必要以上に人間っぽさもださず、しかし、MJ とは心が通じ合っている風に。といった具合。相当コストかかってるハズ。

 バブルスは、MJ の親友という立ち位置だから、本来であれば、MJ の孤独を慰撫するような役割です。本作では、その多くは、母 Katherine Jackson が担っており、「MJ にはバブルスくんっていう友達がいたんだよー」というエピソードを突っ込んだだけみたいになってしまい、その結果、バブルスのエピソードを加えた意味が薄くなってしまいました。

 また、”Beat It” に関するシーンも、もう少し説明があった方がわかりやすかった。

 ”Beat It” の歌詞は、「ギャング抗争に巻き込まれ、理不尽によって命を落とさないよう、時にはプライドなんて捨てて一目散に逃げろ!全ては命あってこそだぞ」という内容です。

 なので、まず、歌詞の意味がわからないと、なぜ、LAのギャング抗争のニュースを見て、MJ が ”Beat It” を作ったのか分かり難いし、MV の制作にあたって、ギャング、それも対立している組織のメンバーを集めたのかが理解しにくい。

 ここが分かりやすくなるだけで、現実には、ギャングの抗争があるけれど、みんな仲間が暴力にさらされるのは見たくないという想いはあって、それを収めるきっかけとして、MJ が楽曲を制作したという流れが見えるようになると思います。

 こんな感じで、MJ を知っている人なら「あーこのエピソードね」ってわかるの前提で作ってある感じが、ぼくに「つぎはぎ」と表現させたのでしょう。

 歌詞の字幕を付けるだけで、背景を伝えるのに一助になったと思います。本作は、そういうところで親切ではありません。

 

 最後、「BAD」を聴けたのは良かったけど、「えっ、”We Are The World” は触れんの?伝記映画なのに?」ってなってしまいました。

 だから冒頭で「Michael Jackson 「BAD」Tour のメイキング MV」と表しました。

 仮にこの映画がツアーの PV で、スタッフロールのあと、ツアーの発表があったらどうでしょう?そして、そのセットリストが下記のようだったら、この映画は素晴らしい PV って感じになりません?

 

1987年 BAD Tour Setlist 

  01. Wanna Be Startin' Somethin'

  02. Things I Do For You

  03. Off the Wall

  04. Human Nature

  05. This Place Hotel

  06. She's Out of My Life

  07. The Jackson 5 Medley
    I Want You Back

    ~ The Love You Save

    ~ I'll Be There

  08. Rock With You

  09. Lovely One

  10. Bad Groove

  11. Workin' Day and Night

  12. Beat It

  13. Billie Jean

  14. Shake Your Body (Down To the Ground)

  15. Thriller

  16. I Just Can't Stop Loving You

  17. Bad

 

 本作は、MJ をある程度知っている人に向けた、"BAD" までのキャリアを映画仕立てにした MV なので、映画を観たい人には不評だと思います。

 また、作りも親切ではないので、新規ファンには敷居が高いかもしれません。

 しかし、みんなで、MJ の楽曲を楽しむという点においては、申し分のない出来となっておりますので、そう言ったファンにはおススメの映画です!

 一応、書き添えておきますが、いくら生き写しとはいえ、間違っても MJ の全盛期と比較しちゃダメですよ。彼は唯一無二の存在「King Of Pop」なのですから。

 

 今後、スタンディング応援上映や、もしかしたら、ダンス OK の上映会が開催される可能性もありますので、この映画を見て、「歌いてー!」「踊りてー!」となった方は、映画「Michael」公式アカウントをチェックしておくと、幸せになれるかもしれませんよ!