Suomi Feast めっちゃたのしかった!

タイトル:
Suomi Feast 2026
開催日程:
5月2日(土) / 東京 / 渋谷ストリーム・ホール
公演時間:
開場 / 15:30 , 開演 / 15:45 , 終演 / 21:45
会場BGM
BGM. The Rasmus "Immortal"
BGM. Turisas "Hunting Pirates"
BGM. Thunderstone "Virus"
BGM. Sinergy "I Spit On Your Grave"
BGM. Insomnium "Revelation"
BGM. The Sixty Nine Eyes "Lost Boys"
BGM. Ville Valo & Natalia Avelon "Summer Wine"
BGM. Nightwish "Wish I Had An Angel"
BGM. Sentenced "Broken"
Fenyx Rising
MEMBER
On Vocal:Christian Palin
On Guitar:Harri Hytönen (Kalmah)
On Drum:Janne Kusmin (Kalmah)
On Bass:Timo Lehtinen (Kalmah)
SETLIST
Tyrant
Heaven In My Hell
Decay
Son Of Thunder
Never Say Die
Manimal
End Of The World
※順不同こんな感じ。
Valkeat
MEMBER
On Vpcal:Miikka Virtapuro
On Guitar:Aleksi Kärkkäinen
On Bass:Juho Aarnio
On Kantele:Eppu Puhjo
On Drum:Vesa Laamanen
SETLIST
SE. Fireborn
Tulirinta
Ukko
Vana
Summer Nights
Merten taa
Tribe
※順不同こんな感じ
Gladenfold
MEMBER
On Vocal:Esko Itälä
On Guitar:Matias Knuuttila
On Guitar:Toke Gerdts
On Bass:Ville Vesa
On Drum:Lauri Itälä
On Keyboard:Paavali Pouttu
SETLIST
01. Fire Wind
02. Wardens Of Time
03. Chiara's Blessing
04. Solitude's Bane
05. Ghostlike
06. Starborn
07. Towards Dead End (Children Of Bodom cover)
Suotana
MEMBER
On Guitar:Ville Rautio
On Guitar:Pasi Portaankorva
On Bass:Rauli Alaruikka
On Drum:Rauli Juopperi
On Keyboard:Tommi Neitola
On Vocal:Tuomo Marttinen
SETLIST
SE. The Flood
01. Foreverland
02. Through The Mammoth Valley
03. Wolfchasers
04. The Crowned King Of Ancient Forest
05. Winter Visions
06. Trail Of Abandon
07. Into The Ice
...and Oceans
MEMBER
On Guitar:T.kunz (Timo Kontio)
On Guitar:de Monde "7Even II" (Teemu Saari)
On Drum:Kauko Kuusisalo
On Keyboard:Antti Simonen
On Vocal:Mathias Lillmåns
On Bass:Pyry Hanski
SETLIST
01. Fragile: Pictures Of Silence: Melting The Skies
02. Trollfan
03. Förnyelse I Tre Akter
04. Aquarium Of Children - Ajatusten Merenpinta
05. Cloud Heads
06. The Dissolution Of Mind And Matter
07. Inertiae
08. The Black Vagabond And The Swan Of Two Heads
09. Tears Have No Name
10. Cosmic World Mother
Kalmah
MEMBER
On Vocal, Guitar:Pekka Kokko
On Guitar:Antti Kokko
On Bass:Timo Lehtinen
On Drum:Janne Kusmin
On Keyboard:Veli-Matti Kananen
SETLIST
SE. Mehto
01. The Evil Kin
02. Haunted By Guilt
03. 12 Gauge
04. Take Me Away
05. Evil In You
06. The Groan Of Wind
07. Hollow Heart
08. The Third, The Magical
09. Burbot's Revenge
10. Moon Of My Nights
11. Holy Symphony Of War
12. The Black Waltz
13. Heroes To Us
14. Hades
2020年、コロナのパンデミックによって中止となって以来の Suomi Feast が開催!
ラインナップを見ても、プロモーターが自信をもって紹介できるバンドを集めた感じが出ていて、もうそこから最高。
それに、送り出したフィンランド側も、このバンドならフィンランドの文化を正しく伝えられると太鼓判を押した感じがして、フィンランド大使館後援の説得力が半端ない。
そして、開場で流れる BGM も、フィンランド産メタルの有名バンドが名を連ねていて、まさに Suomi Feast って感じで最高。
会場の客入りは、プロモーターが本公演に懸けたであろう情熱に比べると、少し寂しく感じたけど、当日はイベント被りも多かったので、そこはもう割り切って楽しみました。
しかし、来場したフィンランド・メタル・ファンは、いずれも士気が高く、意気軒昂と言った感じで、各々楽しんでいましたよ。
Fenyx Rising
実力派シンガー Christian Palin と、バンクバンドは Kalmah の面々!
なので、Kalmah の楽器隊は、一日2ステージやるというハードな構成。だからこそ、本公演は、Kalmah を軸にラインナップされた感があります。
音楽的には、メロデスとは全く異なり、王道のハードロック/ヘビーメタル。特に北欧のバンドらしく、コール&レスポンスも楽曲に盛り込まれていて、初見にも関わらず、めっちゃ楽しめました!
ボーカルの Christian は、頭に War Bonnet (インディアンの頭飾り) をつけていて、見た目が派手で、身振りも大きく、フロントマンとして見ごたえもありました。
本公演とは関係ありませんが、かつて War Bonnet からは、ノルウェーの Wig Wam を連想しました。彼らもだいぶご無沙汰なので、ワンチャン来てくれないかなー。あと、昔、アンダーテイカーというロックバンドがあって、そのボーカルも War Bonnet をつけていたのを思い出しました。
楽曲的には、ミドル・テンポでしっとりめの ”Manimal”、アップテンポでキャッチーでノリやすい "Never Say Die" などのロックン・ロール、ヘヴィなリフで、ハイトーンの映える ”End Of The World” のようなヘビー・メタルもあり、みんなが好きな北欧ロックって感じで良かったですよ。
バンドのラインナップ的に、レギュラーで活動するのは難しいと思われるので、 Christian の実験的ソロ・プロジェクトなのかもしれません。しかしながら、MV も制作されており、だいぶ力の入っているバンドなので、今後の活躍が楽しみですね。
Valkeat
待望の初来日!熱狂的なファンが多かった。
バンド最大の特徴は、伝統楽器 Kantele が鳴らす幻想的な音色。これが、バンドが題材として扱っているカレワラ (Kalevala =フィンランド民族叙事詩) との相性バッチリ。Miikka Virtapuro の優しく牧歌的な歌声も、バンド・サウンドにピッタリ。
Mikka、Eppu ふたりの日本語による MC は、来場者をやさしくもてなしてくれているようで、めっちゃ癒されました。だからこそ、来場者は、バンドには大きな歓声で迎え入れ、熱狂的な渦となって盛り上がったんだと思います。
Kantele は、日本でいう琴のような残響音が特徴な楽器で、ハープのようでもあり、雅楽で使われる笙のようにも感じる不思議な楽器でした。
最新作から ”Fireborn” から始まっており、かつ、フィンランド語の楽曲群で構成されたセットリストは、フィン人としての誇りと、その民族叙事詩を広めるという強い意志が感じられ最高。
特に "Ukko" では、叙事詩にある神だったり、現代では「お年寄り」を指す言葉でもあることを上手く利用し、最初、声の小さかった来場者に「おじいちゃんなのかな?もっと大きな声で」みたいな煽り (正確な言い回しではないが、こんなニュアンスだった) と、ユーモアを交え、自然な MC で世界観の共有を計っていて、そういうバンド・コンセプトも、ステージの中で自然に発露していくのが、文化親善大使っぽくて良かった。
Gladenfold
”Fire Wind”で開幕したステージは、楽曲の持つ勇壮かつ壮大な世界観と、疾走感のある曲調も相まって、まんま Gladenfold の世界観、即ち戦いの渦の中に巻き込まれるようなイメージがあった。
続く”Wardens Of Time”も、戦火の厳しさを物語るようで、セットリストの繋がりを感じさせていて、そういう意味では、このステージを通して、ヒロイックサーガが展開されたとも言える。中盤ではメロディ重視にドラマティックに展開していくイメージ。終盤、”Starborn”では、楽曲のもつ超絶ポジティブなイメージが、状況を打破して勝利を掴むイメージ。
そんなポジティブなイメージで終わったかのように感じたステージでしたが、最後、まさかの Children Of Bodom のカバーが!
Children Of Bodom と言えば、Alexi Laiho が亡くなった後、活動が止まってしまいましたが、2026年2月26日、初期メンバーが集まり Alexi の地元で追悼公演を行いました。
Gladenfold のサプライズは、遠い日本にその心を繋げてくれた気がして、感動なしにはいられなかった。それに、Children Of Bodom が築いた様式美を継承するようでもあり、めっちゃエモかった。
Suotana
凍てつく大地、ラップランドの案内人にして語り部たる Suotana。
2025年には、「Ouna Ⅱ」をリリースし、フィンランドの母なる Ounasjoki (オウナス川) の物語を完結させました。この「Ounas Ⅰ・Ⅱ」は、まさに Suotana の集大成とも言える壮大な作品となっており、このステージでの Suotana は、まさにこの伝承の語り部でありました。
また、音楽的には、Gladenfold が Children Of Bodom で〆たことから、その煌びやかなキーボードのイメージが、Suotana にも継承されており、演者こと違いますが、Suomi Feast としての流れを感じさせます。また、メランコリックな感じは、Kalmah にも共通するところがあり、だからこそ Suotana が、このイベントにラインナップにされたのだと感じました。
彼らが伝えるのは、ラップランドの厳冬環境で、その自然の厳しさとそこで語り継がれた伝承ですが、その凍てつくような寒さを再現しようとすればするほど、会場の熱量が増していくのが面白かったよね。
セットリストとしては、最新作と代表曲を織り交ぜた壮大な物語で、最後を"Into The Ice"としたのも、ラップランドの語り部としてとても説得力のある構成でした。短い中でも、最新作「Ounas」を盛り込みつつ、バンドのルーツとなる楽曲”Wolfchasers”、”The Crowned King Of Ancient Forest”が、セットリストの中盤を支えているのも良いですね。
...and Oceans
待望の初来日に、熱狂のステージとなりました。
このステージで一番気になったのは、Mathias Lillmåns 謎のダンス。
バンド初期においては、儀式の司祭、あるいはシャーマンのようであり、活動再開後においては、大いなる宇宙意思の代弁者のような、かなり不可思議な存在として、バンドの世界観へ導く役割を果たしていたと思います。
セットリストとして感じたのは、(Festerdayを含めた) バンドとしての一貫性を、来場者に提示し、「これが ...and Oceans だ」と名乗りを上げたような印象をうけました。
このバンドは、音楽性としてはシンフォニック・ブラック・メタルから出発し、電子楽器、ダンス・ミュージックの要素を取り入れた、ある種の実験的な期間もを経て、原点回帰しました。その実験的な期間も経て、今があるという説得力が感じられる内容だと思います。
やや物質的な印象を受ける"Fragile: Pictures Of Silence: Melting The Skies"から始まり、すべては宇宙の無へと帰すという感じで”Cosmic World Mother”で終わるのは、音楽性としての原点回帰の意味とも重なりますし、活動再開後にもこうして電子音を楽曲に組み込んいるのは、単なる原点回帰ではなく、バンド活動の変遷を表現しているようでもあります。
楽曲は、暴虐のブラストビートが響いており、Kauko Kuusisalo の無限の体力、キープ力に驚愕するステージでもありました。さらには、手数の多いフレーズが多かったこともあり、割とガチで宇宙人なのかもしれないと思いました。
もうひとつ、Antti Simonen の仕事も素晴らしかった。煌びやかで美しいだけでなく、楽曲によって、それがどういう表現なのか?たとえば、復活後であれば、宇宙の深淵を感じさせるようであり、初期のブラックメタル要素が濃い曲であれば、壮大で美しく、実験的な時期では、インダストリアルに機械的な感じ。それぞれの世界観を表していたように思います。
Kalmah
本公演のヘッドライナー。
楽器隊は 二度目の登場でもある。
まさに Kalmah たる。Kalmah 的なステージで、公演を締めくくりました。PA環境もめっちゃ整っていて、どこで聴いても満足できる音だった。
セットリスト的には、"Haunted By Guilt"、"Take Me Away"を抑えつつ、"Hollow Heart"、"The Black Waltz"、"Heroes To Us" で脇を固め、"Hades" で締めるのは、Kalmah として求められたものをちゃんと提供しつつ、(あとで知ったが) 日替わり、それも半分くらい入れ替わる内容で、Day 1、Day2 両日参加することで、最大限楽しめるような仕掛けとなっていたようです。
これまでのバンドは、「これからどうなっていくのか?」という楽しみがあったのに対し、Kaalmah は、Kalmah として完成された揺るぎない世界観を、このまま貫いていくという美学を示し、そうすることでファンはついてくるくるという、バンドとファンの絆を確認しあったステージでもありました。
そうそう、乾杯はいつもと違うヱビス・ビールだったけど、ヱビスもええやん!って感じでにっこりしててよかった。