啓蒙するブログが多ければ、それだけみんな注意するでしょ。ってことで、2026年4月1日から施行される改正道路交通法についてまとめてみる。
〇自転車の車道通行、青切符の適用
この改正を短くまとめるなと、以下 3点となります。
① 自転車の車道通行
② 自転車への青切符の適用
③ 仮免取得が 17歳6ヵ月からに変更
特に ① ② が大きな変更点ですね。
まず、自転車は、原則、車道を通行することになります。なので、左側通行です。当然のことですが、車道を走るので、車両用信号に従います。右折も二段階ですし、一時停止義務や停止線も守らなければなりません。
次に、青切符とは、軽微な交通違反を検挙したときに交付される書類のことです。
交付された青切符にある反則金を支払うことで、刑事手続きを免除する仕組みのことを、交通反則通告制度と言います。
これまで自転車は、口頭での注意か、赤切符のどちらかでした。
青切符交付の対象は、16歳以上となっております。16歳未満は、従来どおり指導警告となっています。
そして、仮免許の取得が 18歳 → 17歳6ヵ月と短くなりました。ただし、本免許の取得は、変わらず 18歳からです。
自 転 車 編
〇自転車とは!?
改正道路交通法に定義される自転車とは、普通自転車のことを指し、これは、道路交通法第2条第1項11号の2に定義されています。
十一の二 自転車 ペダル又はハンド・クランクを用い、かつ、人の力により運転する二輪以上の車(レールにより運転する車を除く。)であつて、身体障害者用の車、小児用の車及び歩行補助車等以外のもの(原動機を用いるものにあつては、人の力を補うため原動機を用いるものであつて内閣府令で定める基準に該当するものを含み、移動用小型車及び遠隔操作により通行させることができるものを除く。)をいう。
〇自転車が歩道を利用できるケース
2026年4月1日から、自転車は「原則」車道通行となるので、左側通行になります。
ややこしいのが「原則」ですよね。
歩道を通行できるケースもあるので、まとめてみました。
①道路標識にある場合
②13歳未満、70歳以上、一定の身体障碍がある場合
※障害手帳などによる証明が必要
身体障碍の例
視覚障害 1級 〜 4級
聴覚障害 2級 〜 3級
肢体不自由(体幹) 1級 〜 3級
肢体不自由(移動機能) 1級 〜 4級
肢体不自由(上肢) 1級 〜 2級
肢体不自由(下肢) 1級 〜 4級
内部障害(心臓、腎臓、呼吸器など) 1級 〜 3級
③車道で自転車の安全の確保が難しい場合
自転車の安全の確保が難しいと判断される例
・道路路工事
・連続した駐車車両等により、車道の左側を通行できない場合
・著しく自動車の交通量が多い場合
・著しく車道の幅が狭い場合
〇自転車が歩道を利用するときは?
自転車が歩道を利用する場合、走る場所、速度も指定されているようです...
①歩道の中央より車道寄りを徐行する
※徐行=直ちに止まれる速度
②歩行者の妨げとなる場合は、一時停止する
③自転車用レーンが設定されている場合
・レーンに人がいる場合 → 徐行
・レーンに人がいない場合 → 通常の速度
〇歩道の利用ができる場合があるのは?
結局、何が歩道を利用できる場合があるかというと、こんな感じっぽい。
出来る場合がある
普通自転車
電動アシスト自転車
※Luupはキックボード、自転車タイプによって、歩道利用時のルールが異なる
利用できない
タンデム自転車
ベロタクシー
牽引自転車 (リヤカーみたいなやつ)
ペダル付電動バイク
※Luupはキックボード、自転車タイプによって、歩道利用時のルールが異なる
切 符 編
〇交通反則通告制度
交通違反の手続を簡略化する仕組みのことで、反則金を納めることで、刑事手続きが免除されます。
この軽微な交通違反の取り締まりの際に発行されるのが、通称「青切符」と呼ばれるものです。決められた反則金を、期日内に支払うことで、刑事手続きが免除されます。
なので、期日を超えてしまった場合、書類送検を経て、裁判にて罰金を確定させるという、通常の刑事手続へ移行してしまいます。手続きも煩雑で、罰金の確定までかなりの時間を要することでしょう。
反則金を素直に支払うことで、前科も付かず、裁判手続きも無くなるため、青切符を切られたときは、素直に支払いましょう。
あと、青切符を切られ、反則金を払ったことで、「履歴書の賞罰に記載する必要があるかも?」と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、青切符は、犯罪の刑事罰というより、行政罰なので、履歴書への記載はしなくて大丈夫だと思います。
ただし、自転車運転が必要な仕事に就く場合は、書いておいた方がいいこともあるかもしれないので、注意が必要です。
〇青切符の範囲と反則金
どのような行為が青切符とされるのか、行為と金額をまとめました。
事故を未然に防ぐ目的で設定されている感じですね。
個人的に難しいと感じたのが、「携帯電話使用 ¥12,000-」と、「ながらスマホ ¥6,000-」の違いですね。ぼくには説明できません。
ここで挙げたのは、おおまかな物なので、もっと細かく違反となるものもあると思いますので、自転車乗車時には注意してください。
・携帯電話使用 (保持) ¥12,000-
・駐車禁止場所での放置駐車違反 ¥12,000-
・駐車停車違反 ¥9,000-
※駐車禁止、高齢者専用の場所への違反駐車および停車
・遮断踏切への立ち入り ¥7,000-
・超過速度 ~30km/h 未満の違反 ¥12,000-
・超過速度 ~25km/h 未満の違反 ¥10,000-
・超過速度 ~20km/h 未満の違反 ¥7,000-
・超過速度 15km/h 未満の違反 ¥6,000-
・信号無視 ¥6,000-
・安全運転義務違反 ¥6,000-
※ながらスマホ
※傘さし運転
※イヤホン使用
※ブレーキ不備 (ピスト自転車などは注意)
※逆走
・点滅信号無視 ¥5,000-
・並進禁止 ¥3,000-
・歩道徐行等義務違反 ¥3,000-
※歩道で歩行者の妨げとなった
※ベルを鳴らし歩行者をどかせた
・交差点右左折法違反 ¥3,000-
・軽車両乗車積載制限違反 ¥3,000-
※ふたり乗り
※積載制限 30kg 以下
※ハンドル、手への吊り下げ
〇赤切符の範囲
赤切符の範囲をまとめました。
こちらは刑事罰なので、検挙 (または逮捕) の後は書類送検され、裁判の結果、刑罰が確定します。
いずれも、他人の健康を害し怪我を負わせたり、他人の財産に被害を与えるような、犯罪につながるものが赤切符の対象となっています。
個人的に注意が必要だと感じたのは、無理な追い抜きとか車間距離に関するものです。車両扱いで車道を走るので、「自転車ならあの間抜けられんじゃね?」みたいのは、検挙される可能性があるので、辞めた方が良いでしょう。
運が良ければ青切符で済むかもしれませんが、天秤にかけるにはリスクが高すぎます。
・酒酔い運転
・酒気帯び運転
・妨害運転
※ふらつき運転により、他の車両の交通を妨げた
※煽り運転
※車間距離の不保持
・携帯電話使用等
※ながら運転で歩行者や他の車両と衝突、接触した
※ながら運転で交差点に進入し、車両に急ブレーキを踏ませた
自 動 車 編
〇自動車への影響
この改正によって、自転車が (原則) 車道通行となりました。
そして、青切符が導入されたので、自動車対自転車事故において、自転車側の過失割合が重くなることが予想されます。なので、ドライブ・レコーダーの重要性が、これまで以上に高まったと言い換えることができますね。
また、青切符制ということで、自動車とも共通している部分がありますから、自動車免許所有者が、自転車で青切符を切られたとき、その点数計算がどうなるか?というのも気になるところでしょう。
この改正では、自動車免許の点数制度とは連携していないので、自転車の青切符による自動車免許停止は無いようです。
しかし、自転車だったとしても、赤切符だったら、自動車の免許停止につながることも考えられますので、いずれにせよ、交通違反をしないに越したことはありませんね。
他に、自転車が車道を通行することで、交通ルールの更新もあるので、次で紹介します。
〇自転車の追い抜き方
自転車が車道を通行することになり、車道を走る車両の量が、従来に比べ、激増することになります。
自転車、自動車、お互いの安全を確保するため、追い抜きなど、交通ルールが追加されているので紹介します。
基本的に、車間を確保できない場合は、抜かずに待つというのが、間違いなさそうです。
・自動車が自転車を追い抜く際は、安全な車間を確保すること
※安全な車間=1.5m
※安全な車間が確保できない場合は、自動車側が徐行する
・追い越し禁止車線で自転車を追い抜くとき、センターラインからはみ出てはならない
・交差点の 30m 以内は追い越し禁止
・左折時に直進自転車があった場合、直進自転車を優先
この改正によって、一番強く影響を受けるのが自転車なので、そちら中心にまとめました。
交通ルールは、交通弱者優先となっているのは変わりません。それを念頭におけば、滅多なことにはならないでしょうけど、しばらくの間は混乱するでしょう。
特に、「車道が渋滞していれば、自転車は歩道を走れる」という認識で、歩道通行時のルールを知らないと、思わぬ反則金を払うことになりかねません。
また、イヤホンひとつとっても、オープン・イヤーのイヤホンはどう?など、地域や担当者、ロケーションの違いで変わりそうな部分もありますね。
青切符は「軽微な交通違反」を対象としていますが、定められている反則金の額を観てしまうと、決して軽微ではありません。
この改正道路交通法は、Luup や モペットなど、新しい乗り物が増えてきたことや、自転車を利用するサービスの増加、そして、自転車事故の増加傾向が強いなどを理由に、交通弱者を保護する新たなルールが必要となったことから制定されました。
近年では、「乗って自走できる電動スーツケース」など、更に新しい乗り物?も登場しています。そして、そういった乗り物で、歩道は勿論、商業施設内を移動する姿を目にすると、一概に「こんな改正必要ないじゃん」とは言えなくなりました。
※改正道路交通法において、このスーツケースは原付扱いのようです。