米VTuber 事務所 VShojo (びしょうじょ) が、不正告発やらタレントへの未払いが発覚などが問題化したことで、事業停止となりました。
内容を調べると、巨額詐欺っぽい感じもあり、非常に悪質な出来事なので紹介します。
米VTuber 事務所「V Shojo」が、資金繰りの悪化、タレントの大量離脱を理由に、事業停止を発表しました。

— VShojo (@VShojo) 2025年7月24日
投稿内容のまとめ (意訳)
・V Shojoは破綻した。責任は私 (Justin Gunrun) にある、
・事業立て直しを図ったが、資金調達に失敗した。
・私たちは、クリエイター・ファースト、コミュニティー・ファーストを掲げ、活動を開始しました。
・$1,100万を調達し、長期事業継続が可能な体制を構築した。しかし、ビジネス・モデルが成功せず、資金不足となってしまった。
・(横領したと思われる寄付金について) 事業用資金と勘違いしていた。資金調達して補填しようとしたが、資金調達に失敗した。
・まことにごめんなさい。
タレントの大量離脱となった原因は、ふたつ。
寄付金の着服。そして、報酬の未払いです。
後者は、 V Shojo 側が契約を不履行しているってことなので、秘密保持契約などしるか!とばかりに、所属 (していた) Vtuber たちによる暴露配信への引き金となりました。
これが企業としては致命的でしたね。
まあ、1年も報酬が払われない状態が続けば、こうなっても仕方ないでしょう。
そして、説明文を読んだ限りの印象ですが、自転車操業状態で、常に資金がない感じがしました。
最後の謝罪を「まことにごめんなさい」と反省してない風に意訳したのは、タレントの内情暴露の後に投稿されたので、「状況に追われたからで、反省して投稿したわけじゃないんだな」と感じたからです。
1年も報酬を支払わない、クリエイター・ファーストとは程遠い事務所になってしまった V Shojo ですが、当初はどんな理念を掲げ、有力な配信者を集めたのでしょう?
タレント・ファーストの内容を調べてみました。
タレント・ファーストの大まかな内容
①タレントは、自身のキャラクターやIPの権利を保有します。
②タレント活動の決定権は、タレントが有します。③タレントとファンの交流を重視し、コミュニティーを活発にしてください。
④タレントの活動を制限しません。
他の事務所と比べて、一番の違いは ① ですね。
だいたい、V Tuber が事務所を移すときは、活動名とアバターも変わります。
これをそのまま移行できるようにしてしまうと、前に所属していた事務所は、デビューまで手掛けた資金など丸々損してしまいます。
これを許可するだけでも、クリエイター側にとっては夢のような事務所に映ることでしょう。
また、②についても重要で、事務所を辞める V Tuber の中には、事務所からの仕事に追われ、自分のしたい活動ができないことや、劣悪な労働環境 (拘束時間) に不満を持つケースもあり、決定権が自分にあるというのも、かなり魅力的でしょう。
さて、こんな夢のような事務所が、一体なにをやらかしたのでしょう?
順番にみていきますね。
〇 ironmouse が募った $50万ドルの寄付金を、団体へ寄付しなかった
ironmouse が V Shojo を辞める理由を語る動画あるので紹介します。
ironmouse が V Shojo を辞める理由まとめ (意訳)
・V Shojo から得られる情報が信用できない。
実際は、報酬の未払いなどが横行している。
・免疫不全財団への寄付 ($515,000.00-) が実行されていない。
※V Shojo を通じて寄付される流れになっていた。
・ironmouse 自身の想い
自身、原発性免疫不全症候群であることから、孤独な生活を送ってきた。
友人を求め、アニメ・アバターを使い。VTuber として活動を始めた。
そうする内に、V Shojo から誘いがあった。
このように病弱な自分が企業に所属してよいのか、深い葛藤があった。
しかし、求められたこと、その責任を果たそうと、所属を決めた。
今、VTuberとしての活動が成功しているので、一番つらかった時期を支えてくれた財団に恩返しをしていきたい。それは、V Shojo を辞めても変わらない。
寄付が実行されなかったこと、折角チャリティーに協力してくれたのに、こんなことになってしまって申し訳ない。
独立後にも、チャリティー企画を予定しています。その配信で得た収益は、全額、間違いなく、財団に寄付されます。
私は、VTuber活動を通じてみんなと楽しみたいし、慈善活動でコミュニティーに恩返しをしていきたいです。
※寄付金については、係争中みたい。
※原発性免疫不全症候群 (日本でも難病指定されている)
※後日、改めて寄付がよびかけられ、$1百万くらい集まったらしい。
Justin Gunrun は、V Shojo を事業停止すると発表した投稿では、寄付金を使い込んでしまったことを知らなかったみたいなことを言っていましたが、下記のように、寄付金を集めたことは知っているので、意図的に使い込んだのではないか?と言われています。
また、これだの額の寄付が実行されたか、CEO が知らないハズはなく、そういう面でも苦しい言い訳に聞こえてりまっています。
YOU DID IT MOUSE!!
— theGunrun (@theGunrun) 2024年10月1日
また、V Shojo の投稿のリプ欄には、所属していた VTuber からの投稿もあるので、辿っていくと興味深いです。
〇報酬を支払わなかった
V Shojo には日本事務所もあります。
その所属 (していた) タレントのひとり Kson が、V Shojo の内情を予想/語る配信をしていました。
気になる発言がありました。
企業側の弁護士?の言い分では「新人入れたら案件入るから、そこから未払い給与を支払う」ってくだりです。
あわせて、既に辞めたメンバーからは、その人が辞めた時点で未払いは始まっていたという発言もありました。
もしかすると、資金繰り的には、2022年に日本拠点ができたあたりから、既に真っ赤だったのかもしれませんね。
他には、財務内容が明らかになっていないので、「有能なスタッフっていうか、友達集めてバカ高い給料払ってたんだよ!きっと!」という発言もありました。
Kson 自身、実績のある配信者なので、経営数字感がしっかりしており、自分および会社がいくら儲かっているかイメージした上での発言でしょう。
試しに資金13億円スタートで、電卓を叩いてみましたが、収入を低めに見積もった場合でも、役員報酬を75百万円以上にしないと、2024年で最終赤字になりませんでした。
また、その場合、収支は毎年赤字でした、つまり、計画的倒産なんじゃないか?ってことです。
全貌が明らかになるかはわかりませんが、タレントへの未払報酬が払われる決着はなさそうだし、使い込んだ寄付金も、ちゃんと寄付される未来はないであろうってことが、ひたすら悲しいですね。
蛇足:海外企業との取引
海外企業の債権回収って難しくて、支払期限をぶっちぎるクライアントは、割と普通に存在します。(もちろん、多くの企業はちゃんとしているという前提)
その支払えない理由の常套句が「資金調達が~」です。
酷い会社だと「休暇に入るからそのあと相談しよう」といって、本当に1ヵ月以上連絡を遮断する企業もあります。
そういう状態に陥らないよう、与信管理をする必要があるのですが、この V Shojo の場合は、資金調達に成功していたことや、実績のある名前が所属タレントとして名を連ねていたこと、そして、Justin Gunrun が、Twitch 創設メンバーだったことから、カバー株式会社や ANYCOLOR 株式会社に並ぶ企業となるのでは?と目されていたので、内情がそうなっているとは予想できませんでした。
みなさんの会社が、新しく海外取引をはじめる、海外進出するなどあるかと思います。そのとき、取引先、パートナー企業が、このような会社でない保証はないので、
与信管理とリスク管理には、入念に取り組むよう心掛けてくださいね。
情報のアップデートを確認していたところ、2023年4月に V shojo を辞めた Veibae が、本件に関する投稿をしていたので紹介します。
and so our NDAs are now void
— vei ➕ gsupps out now🩸 (@Veibae) 2025年7月24日
why i left VSHOJO -
back in 2023, vshojo tried to bully me into one of the most predatory contracts that i have ever seen. when i tried to ask more about it, their COO got extremely hostile with me and refused to answer any of my questions and so i… https://t.co/mC8stzzRat
Veibae 投稿内容のまとめ (意訳)
NDA (秘密保持契約) の失効が確認されたので、情報を公開します。
・2023年の契約更改時、V Shojo COO より一方的な条件を突き付けられた。
・売上の配分について (事務所:タレント)
・スポンサー契約 = 50%:50%
・グッズ = 60%:40%
これの目的は、契約更改ではなく、契約打切りを申出させるために提示された条件だった。
・辞める際のNDAの内容
・脱退理由を公開しない。
・契約更改時の提示内容を公開しない。
・事務所は、配信やディスコードを監視し、事務所へのネガティブな反応をすると、訴訟をちらつかせた。
・脱退後、事務所は、脱退理由を捏造した。(トラブルメーカーだったなど)
・2年分のスポンサー報酬が支払われていなかった。
・クリエイター・ファーストの裏で、実際に行われていたこと
・徹底した配信時間の管理
・他事務所のネガティブ・キャンペーン
※特にホロライブ
・社内で横行する理不尽なパワハラ
・脱退したタレントのネガティブ・キャンペーン
・事務所の顧問弁護士は、既に弁護士資格を失効しているにもかかわらず、法的な窓口となっていた。
とんでもない爆弾がありますね。
弁護士資格が失効している人物が法務対応していた。つまり、非弁行為をしていたということでしょうか?
原文を比較してみましょう。
their company lawyer has an expired law license. he literally does not practice law anymore, yet he was our point of contact for any legal help we needed.
事務所の弁護士は、弁護士資格の有効期限が切れています。彼は弁護士として活動していませんが、私たちが法的支援を必要とするときはいつでも連絡窓口になってくれました。
「有効期限が切れています」というのがわかりません。弁護士資格には有効期限は設定されていないからです。
しかし、犯罪を犯したりすると、弁護士資格を剥奪される可能性があります。
また、弁護士資格はあっても、弁護士として活動するためには、その州で弁護士登録をしなければなりません。この場合なら、「弁護士資格の有効期限が切れている」という表現でも間違いではないかもしれません。
いずれにせよ、弁護士活動をできない者が、法務担当として法的支援をしていたというのは、最悪、非弁活動をしていた可能性があるので、大問題ですね。
こ辺の真偽は定かではありません。
元メンバーの投稿をまとめてみましたが、クリエイター・ファーストという幻想の裏側は、非常な現実しかありませんでした。
そういえば、最近、「日本人ファースト」なんて言葉を耳にするようになりました。もしかして、同じような・・・?
しっかり、見定めて判断する必要があるかも。