いつかやりたいと思っていた "Spread Your Fire" を意訳してみた。
本当は、Edu Falaschi の来日公演前に仕上げたかったんだけど、間に合わんかった。
本作品は、なるべく、DEUS LA VOLT!~SPREAD YOUR FIRE という流れでみていただきたい。
怪しくミステリアスな導入部から、夢みるかのような美しいメロディを経て、使命に目覚める主人公の決意、そして、その辿る道の過酷さ、それら試練を乗り越えるヒロイックな凱歌という流れは、胸を奮わさずにはいられません。
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バンド:ANGRA
タイトル:"Deus Le Volt!" ~ "Spread Your Fire"
作 詞:Edu Falaschi, Kiko Loureiro
作 曲:Edu Falaschi, Kiko Loureiro
アルバム:Temple of Shadows
"Deus Le Volt!"
-instrumental-
"Spread Your Fire"
Woke up to life not long ago
You think your mind is in control?
God will take it back someday
It's not so hard to understand
They say the world has good and bad
Father Universe brings love and hate
Glorious
You'll lead the way
To free the world from these chains
Glorious
Your story now begins
Fire
Unleash the angel of the light
Thank him for bringing us to life
Lucifer is just a name
We are the only ones to blame
Just look around, I'm not insane!
Satan is a child of our God
Glorious
Don't be afraid
To lead the way with thy sword
Glorious
You are the chosen one
Go
Spread your fire
(Salve ara, salve victima)
Spread your fire
(De passionis gloria)
Spread your fire
(Qua vita mortem pertulit)
Spread your fire
(Et morte vitam reddidit)
Glorious
Don't be afraid
To lead the way with thy sword
Glorious
You are the chosen one
Go
Spread your fire
(Salve ara, salve victima)
Spread your fire
(De passionis gloria)
Like a dragon spread your fire
(Qua vita mortem pertulit)
Spread your fire
(Et morte vitam reddidit)
www.rafaelbittencourt.com/en/home/legado/historia/
Deus Le Volt! - 意訳
聖地エルサレム 奪還のため密命を帯びたクリストファー・ハンターは、所属騎士修道会 を離れ、シャドウ・ハンターとして旅路に就いた。
本国より遠く離れた異国の地、イスラエル 入りしたハンターは、ある夜、不思議な夢を見るのだった。
その者はラビンと名乗ったものの、ローブのフードを深くかぶり、表情を窺うことはできなかった。
ラビンはハンターに「お前は真理に目覚めし者」と言い、続けて「真理に目覚めし者よ、盲いた子羊たちを導くのだ」と厳かに告げた。
戸惑うハンターが、「真理とはなんだ?」と尋ねると、ラビンは懐から一冊の古めかしい書を取り出し、「これを託そう」と手渡した。
ハンターは、得体のしれないラビンのことを訝しみつつ、受け取った書を開いた。
するとその瞬間、書面からまばゆいばかり光があふれだした!
ハンターは、その光の強さに、叫びながら目覚めるのであった。
覚醒したハンターはあたりを窺う。
しかし辺りは暗く、遠い東の空がようやく明るくなっていくところであった。
もちろん、辺りに預言者 風の男などおらず、その手には古めかしい書などはなかった。
しかし、その胸の内には、いままでにはない、熱くたぎる激情のようなものが確かに熾っていた。
Spread Your Fire - 意訳
物心ついたときからそう教え続けられた「神の教え」は、
そうそう覆されるものではない
たとえそれが矛盾をはらんだものだったとしても。
気づくのは簡単なハズだ。
なぜなら、善悪は立場によって簡単に覆るし、
こんなにも父なる神の愛は世界に満ちているのに、世に諍いの種は尽きないからだ
栄えあれ!
お前が真理に導くのだ
この矛盾に満ちた価値観から解き放て
起つ者を称えよ!
お前が人生において成し遂げるべき旅路のはじまりだ!
ゆけ!
他人の言うことでなく、内なる良心にこそ耳を傾けろ。
私たちが感謝すべきは、偶像ではなく、生まれ育みし全てに対してだ。
ルシファーとは、人が考えた名前にすぎない。
人の成した悪事の責は、人が全て負うべきであり、神という大義 名分を掲げ、罪の本質から目を逸らすことは、本来あってはならない。
この凄惨な風景を見よ!
信ずる神の名が違うというだけで、人が人を殺す理由足るや?
真理に目覚めし者を称えよ!
盲いた子羊を導くのだ
その魂の気高さよ!
真理に目覚めし者として使命を果たせ!
真理に目覚めよ
(祭壇に捧げられし哀れな子羊に救いを)
真理を広めよ
(神の与えたもう試練)
矛盾から解き放て
(古き我は死んだ)
覚醒せよ
(そして新生する)
真理に目覚めし者を称えよ!
盲いた子羊を導くのだ
その魂の気高さよ!
真理に目覚めし者として使命を果たせ!
真理に目覚めよ
(祭壇に捧げられし哀れな子羊に救いを)
真理を広めよ
(神の与えたもう試練)
疾く解き放て
(古き我は死んだ)
覚醒せよ
(そして新生する)
"Deus Le Volt!" ~ "Spread Your Fire" の流れを、物語への導入部、そして、この作品で扱う主題という観点で意訳しました。
なので、直訳すると意味の合わない感じになっています。
本作は、 Rafael Bittencourt による十字軍をモチーフにしたフィクション小説が元になっています。
ぼくは、原書 (発表しているかわからない) を読んだことないけど、アルバムを通して、”密命を帯びた主人公が、人々と触れ合う中、葛藤し、成長していく”作品という風に受取ました。
だから、ひとつの宗教観に縛られた軛から解き放たれるイメージで意訳しています。
どちらの神も「汝、殺すなかれ」というが、お互いに殺しあう理由にしている。
この曲からそんなアンチテーゼを感じたので、それをメインに意訳にした結果、こうなりました。
繰り返しになってしまいますが、本作は、小説を元にしたコンセプト・アルバムなので、必ず 1度はアルバムを通して聴いてほしい作品。
Deul Le Volt! から Gate XIII までの流れを感じ、おおまかなストーリーをイメージしつつ、話の進行や、本作に出演する豪華なゲストの役割などを妄想しながら堪能してほしいです。
また、本作では、Edu Falaschi のボーカリスト としてだけでなく、音楽家 としての才能が花開いた作品でもあります。
Angra ではできなかったけど、Edu がソロになってから本作の再現コンサートを行っており、それが YouTube にて公開されています。
ぜひ、あわせてご覧ください!
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